佐々木朗希はWBCに出場できるのか 「ドジャースが参戦を許すか」よりも元プロ投手が懸念する「WBCだからこそのリスク」とは
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表は来年3月6日、初戦となる台湾戦を戦う予定だ。ドジャースの大谷翔平(31)は出場を明らかにしたが、チームメイトの山本由伸(27)と佐々木朗希(24)が代表に参加するかはまだ明らかになっていない。ただしXなどのSNSでは、佐々木について「そもそも選ばれないのでは?」という辛辣な投稿も目にする。(全2回の第1回)
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佐々木のメジャー挑戦、ドジャースでのルーキーシーズンは、まさに天国と地獄を行ったり来たりという浮き沈みの激しい1年だった。担当記者が言う。
「そもそも佐々木投手はロッテ時代にメジャー移籍を要求し続けて妥協せず、球団側との交渉は平行線を辿って難航しました。あまりにも強硬な態度にロッテファンからも『少しワガママではないのか』と疑問の声が飛ぶ有り様だったのです。結局、佐々木投手は今年1月に渡米してドジャースとマイナー契約を結び、契約金は650万ドル(約10億1400万円)と報じられました。そして日米の野球ファンが注目する中、開幕1軍で3月19日に東京ドームで開催された対カブス戦の2戦目に先発したのです」
佐々木は初回に160キロの速球を投げ、東京ドームのファンを沸かせた。だが制球に苦しみ、3回に押し出し四球を与えて失点したこともあり、この回を抑えたところで交替となった。
その後も3月30日の対タイガース戦は1回3分の2で、4月6日のフィリーズ戦は4回で、4月13日のカブス戦は5回で降板と、いずれも試合を作ることができなかった。
5月14日、ドジャースは佐々木が「右肩のインピンジメント症候群と診断された」と公表し、負傷者リスト入りしたことを明らかにした。
ポストシーズンでは活躍
「治療に専念した後、佐々木投手はマイナーリーグでリハビリ登板を重ねました。しかし投球内容は良くなかったですし、ドジャースは先発陣の駒が揃っていました。日米の野球解説者や担当記者の相当数が『佐々木の今シーズンはこれで終わった』と考えていたのです。ところが9月に入るとドジャースのチーム事情に大きなアクシデントが起きます。ブルペン陣が大崩壊してしまったのです。そのためドジャースは佐々木投手に『来季は先発に再挑戦するが、今はポストシーズンが終わるまでセットアッパーとして投げてほしい』と打診しました」(同・記者)
佐々木は受諾し、9月25日に行われた対ダイヤモンドバックス戦で7回裏に登板した。結果は、わずか13球で相手打線を三者凡退に抑え、メジャー初ホールドを記録した。
「ポストシーズンでは合計9試合に登板し、失点は10月14日の対ブリュワーズ戦で記録された1点だけでした。被安打6も立派ですが、先発の時にはあれほど苦しんだ与四死球もポストシーズンでは6と激減し、好投を続けていたことが分かります。日米のスポーツメディアはドジャースが連覇した要因として大谷翔平選手と山本由伸投手の名を真っ先に挙げましたが、佐々木投手が抑えとして活躍したことも大半のメディアが評価しました」(同・記者)
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