佐々木朗希はWBCに出場できるのか 「ドジャースが参戦を許すか」よりも元プロ投手が懸念する「WBCだからこそのリスク」とは

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「負けたら終わり」のWBC

 もし佐々木がWBCに日本代表として出場した場合、ポストシーズンでの活躍を踏まえて「同じように抑えとして活躍してほしい」と期待している野球ファンも多いだろう。

 野球解説者の前田幸長氏はロッテ、中日、巨人の3球団で投手として活躍。先発、中継ぎ、クローザーの全てを経験した。佐々木にとってロッテの先輩投手にあたる。

 また前田氏は2008年には渡米してレンジャーズとマイナー契約を結んだ。3Aオクラホマで36試合に登板したため、アメリカの野球事情にも詳しい。

 佐々木をセットアッパーやクローザーで起用する可能性に対し、前田氏は「WBCで佐々木投手を抑えに使うのは、やはりリスクが大きいと思います」と否定する。

「メジャーリーグのポストシーズンは短期決戦です。それでもワイルドカードシリーズなら3戦2勝、ディビジョンシリーズなら5戦3勝、リーグチャンピオンシップ、ワールドシリーズが7戦4勝と、『1つも負けられない』シリーズではありません。少なくとも1敗はできるというルールなら佐々木投手を抑えに使ってもいいですし、実際に佐々木投手は活躍しました。しかし、WBCは1次ラウンド以降がトーナメント戦ですから『負けたら終わり』です。7回や8回に佐々木投手が登板して4点を取られたら挽回できる可能性は厳しいでしょう」

制球難の問題は変わらず

 前田氏は「佐々木投手の重要な課題である制球力の乱れは、実はポストシーズンでも修正できていなかった可能性があるのです」と指摘する。

 第2回【もし「佐々木朗希」がWBCに出場するなら「リリーフではなく先発で使うべき」…名セットアッパー「前田幸長氏」明かす意外な“起用法”】では、佐々木はWBC代表に選ばれる実力の持ち主ではないことをお伝えする──。

デイリー新潮編集部

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