「サン!シャイン」打ち切りが示すフジの苦境 「ぽかぽか」「とれたてっ!」「イット!」も爆死で朝から夕まで「負の連鎖」
フジテレビの平日朝の情報番組「サン!シャイン」(8:14~9:50)が来年3月末で終了することが一斉に報じられた。今年春にスタートしたものの、わずか1年での打ち切りとなる。空いた枠では新番組が始まるのではなく、前枠の「めざましテレビ」と後枠の「ノンストップ!」を延長して埋めると報じられているが、それがフジの現状を物語っているとの声も……。
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「サン!シャイン」の視聴率は初回こそ4・0%だったが、その後は2~3%台が続いている(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)。だとしても「平日朝の帯番組が、たった1年で終了するのは珍しい」と話すのは元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏だ。
「帯番組というのは何かをきっかけに視聴率が上向くことがあります。そのため、苦しくても2~3年は我慢するのがセオリーです。ただし、『サン!シャイン』はあまりにも迷走していました。仕切り直したほうがいいという判断だったのでしょう」
メインMCの谷原章介(53)は前身番組「めざまし8」からの続投。同様に、お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザー(41)もスペシャルキャスターとして引き続き出演。そこに武田鉄矢(76)が加わって「サン!シャイン」はスタートした。
「新しいことをやろうという気合いは感じられました。しかし、この人選からもわかるように、どの世代の視聴者をターゲットにしているのかがわかりにくい。朝のワイドショーは今、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)と『あさイチ』(NHK)が高齢層をターゲットにしていて、前者はNHKを含む同時間帯の年間視聴率が5年連続で1位。一方、若者層をターゲットにしているのが『ラヴィット!』(TBS)で、視聴率はそれほどでもありませんが13歳から49歳のコア視聴率が高い。これらと比べると『サン!シャイン』は、高齢者向けでも若者向けでもない。放送中に図解される手描きのイラストも見づらく、コンセプトが混乱していてまとめきれなかった印象です。番組を作る側がブレると、見ている側はとてもじゃないけれどついて行けません。それが低視聴率につながったのだと考えられます」(鎮目氏)
かくして番組は終了となるのだが、問題はその後だという。
ラテ欄が物語る負の連鎖
「『めざましテレビ』(5:25~8:14)と『ノンストップ!』(9:50~11:30)をそれぞれ延長して埋めると言われていますが、得策とは言えません。そもそも朝の帯番組は、8時までは出勤する人向け、8時からは家にいる主婦層や高齢層向けに変わるものです。それなのに8時台まで『めざまし』を引っ張るのは意味がありません。『めざまし』の数字は悪くはありませんが、下手に長引かせると平均視聴率が落ちる恐れもあります」(鎮目氏)
それだけではない。フジの朝から夕方までの番組を並べてみると、負の連鎖が続いていることがわかるのだ。
●5:25~「めざましテレビ」
●8:14~「サン!シャイン」
●9:50~「ノンストップ!」
●11:30~「FNN Live News days」
●11:50~「ぽかぽか」
●13:50~「ハッピーアワー(ドラマ再放送)」※関東ローカル
●14:48~「旬感LIVE とれたてっ!」(関西テレビ制作)
●15:42~「Live News イット!」
デイリー新潮は6月24日配信の「フジテレビ、遂に午後の再放送ドラマ枠もテレ東に敗北 『医龍』でさえ“視聴者にハマらない理由”」で再放送ドラマがテレビ東京の「午後のロードショー」にも敵わないこと、また、10月9日配信の「『視聴率0%台』の日も…爆死スタートしたフジ『取れ立てっ!』 東京復帰『青木源太アナ』の心中は?」で「とれたてっ!」の視聴率が0%台を記録したことを報じてきた。それだけでなく「ぽかぽか」や「イット!」も低視聴率で名高い番組である。
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