「サン!シャイン」打ち切りが示すフジの苦境 「ぽかぽか」「とれたてっ!」「イット!」も爆死で朝から夕まで「負の連鎖」

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落ちるところまで落ちても

「正直言ってどの番組も迷走しており、“強い番組”がありません。誰に見てもらいたいのかわからない番組ばかりです。コンセプトが定まらない商品を買う人がいないのと同じように、コンセプトのわからない番組を見る視聴者もいません。テレビは今、前の時間帯から続けて視聴者を持ってくるように番組が編成されています。しかし、この並びでは視聴者を連れてくることもできなければ、夜のゴールデン・プライム帯にもつなげることができません。どこまで行っても上向くことが期待できません」(鎮目氏)

 フジだってかつては、年間視聴率三冠王で鳴らした局だった。なぜこんなことになってしまったのだろう。

「バラエティはもちろんドラマも情報番組も“フジ1強”と言われていた時代がありました。私はテレ朝時代、朝の帯番組『スーパーモーニング』を担当しましたが、その頃は小倉智昭さんが司会を務めたフジの『情報プレゼンター とくダネ!』が強く、私たちのほうが迷走していましたからね」(鎮目氏)

 今やテレ朝が年間視聴率の三冠王である。

「時代が変わったと思います。それでもフジには、かつての成功体験が忘れられない世代がいるのでしょう。また、“中居問題”が今も尾を引いており、コンプラを気にしすぎるあまり守りに入っているようにも感じられます」(鎮目氏)

 守りに入るような番組は、そんなにないのだが……。

「『サン!シャイン』を打ち切るのなら、他の低視聴率の番組も刷新すべきです。『ぽかぽか』にしても、港浩一前社長の肝いりといわれた番組ですからね。しかし、スポンサーもまだ完全には戻っていないので、冒険することもできず、世間から叩かれることを恐れて無難な番組ばかり作っているように思います。落ちるところまで落ちたフジですが、再浮上までにはまだまだ迷走が続きそうです」(鎮目氏)

デイリー新潮編集部

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