「部屋を見回しても姿が見当たらず、浴室の扉を開けると…」 一周忌を迎えた「中山美穂」さん 事務所社長らが明かしていた“発見時の様子”とスターの素顔

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「澄んだ声をしていて、歌唱力にも恵まれていた」

 中山さんの古くからの知人が明かす。

「彼女は『毎度~』の頃、共演者だったジャニーズ事務所のあるタレントにぞっこんでね。夜中ずっと電話するものだから、電話代は一晩でかなりかさんだようです」

 ドラマ初出演と同じ1985年、歌手デビューも果たした。

 キングレコードOBの福住朗氏の話。その才を見いだした人である。

「事務所からの推薦を受け、面談を経て弊社スタジオで歌のテストを受けてもらいました。中森明菜の『スローモーション』が好きだと言うので歌ってもらったのですが、当時から表情がどこか大人びていた。また、声も良かったですね。澄んだ声をしていて、歌唱力にも恵まれていました」

 昭和歌謡に強かったキングレコードの社内では、彼女を売り出すことに反対の声も上がったという。が、「毎度~」で人気に火がついて、歌の面でもチャンスを得た。結果、

「レギュラー出演2作目の『夏・体験物語』の主題歌を任されたのです」(同)

 作詞・松本隆、作曲・筒美京平のゴールデンコンビによる「C」である。

「朝からロケ、ラジオ収録にインタビューと生の歌番組」

 デビュー曲ながら大ヒットし、その年の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞。翌年には「ツイてるねノッてるね」でレコ大金賞も獲得。

 曲名を地で行くように仕事も上り調子に向かう。

「あの頃は365日、ほぼ休みなしでした。今では考えられないような働き方です。早朝はロケ。その後はラジオ収録で、途中に『明星』など雑誌のインタビューをいくつか受ける。夜になると『ザ・ベストテン』『ザ・トップテン』『夜のヒットスタジオ』など、生の歌番組に出るんです」(前出・鈴木氏)

「200枚のプロットを1日で読んでしまった」

 ドラマでも「君の瞳に恋してる!」を皮切りに、フジの定番「月9」のヒロイン役を7作で演じ、歴代最多を記録した。

「君の瞳に~」のプロデューサーで現在、関西テレビ社長の大多亮氏が、

「アイドル人気の絶頂期でしたが、芝居と歌手の両方でデビューして、あそこまで昇り詰めた人はそういないのでは。押しも押されもせぬ時代のトップスターだったので、常に緊張感をもって接していました」

 と回想すれば、「眠れる森」を企画した亀山千広BSフジ社長も仕事ぶりを称賛する。

「『眠れる森』では脚本家の野沢尚さん(故人)が、200枚近くもあるプロットを書いてくださった。そのプロットを彼女に渡した翌日、1日で読んでしまったと聞いて驚いたのをよく覚えています。プロの女優さんだと感じました」

 ***

 デビュー以来、芝居に歌に絶頂を極めた中山さんだけに、その恋愛模様も華々しかった。数多の有名人との熱愛と、結婚、離婚、そしてその後の新たな恋。【後編】では、その今だから明かせる秘話をお届けする。

デイリー新潮編集部

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