「スーパー戦隊シリーズ」終了を惜しんで“爆破体験”…名物ロケ地「岩船山」で実際に“爆炎と熱風”を目の当たりに!
50年続いたスーパー戦隊シリーズが、現在放送中の「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」を最後に放送終了することが決まった。SNSでは連日その話題が沸騰したが、それだけ悪と戦うスーパー戦隊の雄姿が多くの人々の心に刻まれているのだろう。
そんなスーパー戦隊シリーズといえば、岩山を背景に敵と戦う戦闘シーンがおなじみではないだろうか。ロケ地として使われる岩山は関東地方を中心にいくつかあるが、そのうちの一つが栃木県の岩船山にある採石場跡地である。
現在も様々な特撮番組のロケが実施されているこの地で、人気を博しているのが“爆破体験”だ。なんと、本物の火薬を使った爆発を背景にして、特撮のワンシーンを思わせる写真撮影ができるのだという。いったいどのようなものなのか。実際に体験した一行を取材した。【文・取材=山内貴範】
爆破を使って“ぬい活”
岩船山の採石場跡地は、新海誠監督のアニメ「秒速5センチメートル」の舞台としても有名なJR岩舟駅から、徒歩で約10分のところにある。今回筆者は、やさかはちるさん、NITOさんの爆破体験に同行した。2人はアニメ「キラッとプリ☆チャン」の熱烈なファンで、作品に登場する虹ノ咲だいあというキャラクターのぬいぐるみ、通称“だいあぱん”の愛好家として知られる。
流行語大賞のトップ10には惜しくも選ばれなかったが、日常をぬいぐるみとともに過ごす“ぬい活”が今年は注目された。だいあぱんは、そうしたぬい活ブームの前から一部に熱狂的な支持者がいるぬいぐるみとして有名で、アニメが終了した後も愛好家同士でオフ会が開催されるほどの人気を誇っている。2人はぬい活の一環として、だいあぱんと爆破を合わせた写真を撮影したいのだという。
爆破体験は、2ヶ月に1回のペースで開催されているが、参加者募集が告知されるとすぐに予約が埋まってしまう人気という。料金はプランによって異なり、通常の一般体験プランで1枠3万9000円から、プチ貸切プランで11万円からだ。実際に火薬を使うためか決してお安い金額ではないものの、一度体験すると病みつきになる魔力があり、リピーターが少なくないと聞く。今回はプチ貸切プランの模様をレポートする。
一行とともに会場に着くと、なんと朝9時30分だというのに先客が多数スタンバイしていた。結婚式の前撮りのカップルが2組、家族連れが3組である。栃木県内のホテルは、ウェディングドレス姿の花嫁を花婿が抱きかかえた爆破写真を撮影できるプランを売り出しているが、予約が絶えないほどの人気なのだという。
爆破体験を実施しているSET UP JAPAN代表取締役の佐山輝氏によると、「最近は、国内のお客様の5~7割は特撮ファンで、特に、ハレの日の需要が高いですね。内訳はウェディングが大半で、その他には七五三、入学祝い、成人祝い、還暦祝いなど様々な需要があります。インバウンドのお客様も多数来場されています」とのことである。
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