国分太一は“トカゲの尻尾切り”なのか フジ中居騒動の二の舞を恐れる日テレの徹底した秘密主義
一方的な処分
11月26日、元TOKIOの国分太一氏が記者会見を行い、コンプライアンス上の問題行為発覚で日本テレビの「ザ!鉄腕!DASH!!」を降板となった件について謝罪した。日本テレビ側からは、自身のどの行為を問題として降板を決定したのかについて説明がなされておらず、「答え合わせができていない」と語っていた。彼は会見の中で何度も「答え合わせ」という言葉を使って、日本テレビに説明を求めていた。【ラリー遠田/お笑い評論家】
***
【写真】「パワハラ気質」が明らかになった国分太一の“問題ポスト” 27年前のイケメンショットも
彼がそこにこだわるのは、処分だけが一方的に決められてしまい、理由の説明がされていないことに不満を感じているからだろう。問題となった行為についてきちんと謝罪して、今後同じことを繰り返さないためには、どういう行為がどういう理由で問題とされたのか、ということを知りたい。その切実な願いが「答え合わせ」という表現に込められていた。
どの具体的な行為が、どのコンプライアンス規定に該当して、降板という処分につながったのか。それが当事者に共有されなければ、本人は「誰に」「何について」どのようにお詫びすべきかをきちんと把握することができない。行為ごとに何を改めるべきか、どんな再発防止策を取るべきかも具体的には見えてこない。
現状では、具体的な処分理由を把握できないまま漠然と「反省しています」という言葉しか口にできない時間だけが延びていき、その説明の空白は、憶測や噂話でどんどん埋められてしまう。本人だけでなく家族や周囲の人たちへの生活上のダメージも大きくなっていく。
一方で、日本テレビ側の考え方にも筋が通っている部分はある。言うまでもなく、日本テレビが強く意識しているのはフジテレビの中居正広騒動だろう。中居正広氏とフジテレビの女性社員の間でトラブルが起こり、フジテレビがその対応を誤ったことで、スポンサーが続々と撤退する事態に発展した。日本テレビとしては、問題が発覚した時点から、絶対にフジテレビと同じ過ちを繰り返すわけにはいかないと考えていたはずだ。
日本テレビは国分氏を呼び出して、ハラスメントに該当する行為について聞き取りを行った。その上で、その場で番組降板を決定した。国分氏の降板については即座に報道され、被害者のプライバシーを保護するために、被害の具体的な内容については明かされなかった。
[1/2ページ]


