「熟年離婚」は“定年後”ばかりではない…「40代半ば~50代」で決断したほうが「メリットが大きい」夫婦の条件とは
まだ働けるうちに一人になりたい
夫としては、妻がその店を選ぶわけだから払って欲しいし、お金がかかるため、あまり誘って欲しくない。だが、妻は「一緒に行かなくちゃつまらないじゃない!」「〇〇さんだって来るんだよ!」などと主張し、外食費にかけるお金が凄まじい額になってしまった。
このまま妻が60代になっても今ほど稼げるかは分からない。妻はコンサルティング会社を経営しており、元々年商には毎年ムラがあった。40代中盤~50代にかけては好調だったものの、今後、新たな競合他社が出た時、彼女の会社がうまくいく保証はない。しかも、妻は散財し過ぎるため貯金はほぼない。
そこで彼が決めたのが離婚である。幸いなことに彼は月に30万円の外食費がかかっても貯金が少し減る程度で済んだ。その30万円が今後3万円になれば、十分貯金はでき、新たな節約生活に入れば貯金は毎月15万円ほどできるかもしれない。時は今! とばかりに離婚を切り出した。当然、彼の方が言い分は真っ当である。
あなたはお金を使い過ぎる。そのうえで、私まで巻き込み、私には分不相応なお金を払わせ、貯金する機会を失わせた。あなたは今後伸びしろがあるかは分からない。それなのに、その金銭感覚で生き続けた場合、我が家の家計は破綻し、どんな惨めな老後が待っているか分からない。それが不安だから私は、まだ働けるうちに一人になりたい――。そう理路整然と言い放って離婚が成立。
個人的な感想だが、離婚するのであれば定年退職以降を待つよりも、40代中盤~50代で決断した方がいいのではないだろうか。「いい」というのもヘンな言い方だが、不満をより長く持ち続けるよりは、スパッと現状を打破し、新たな人生に突入する。50代という年代は、そういった挑戦ができる最後の年代だと思う。
40代であれば、まだ子供が小さかったり、これからもしかしたら仕事で大活躍できるかも、という期待があったりする時期である。しかし、50代は、ある程度今後の人生の行く末は理解でき、現実的な計算ができるようになる。それは当然配偶者との関係も同じだ。
「この男(女)と60代以降を一緒に過ごして果たして自分は幸せか? いや、相手も幸せか? むしろ別れて互いに新たなパートナーを見つけるなりした方が幸せになれるのでは。やり直しができる50代で離婚するのが正解なのでは――」
今回話を聞いた2つの例だけでなく、他の50代離婚夫婦も同様の見解だった。離婚を勧めるわけではないが、「その後の人生を好転させられる離婚のタイムリミット」として50代での一考をしてもいいのではなかろうか。
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