自由契約になった男たちが逆襲する!“リストラの星”になりうる「3選手の実名」

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 各球団が来季に向けて戦力の強化を急いでいる。今オフ、戦力外通告を受けた選手たちの中から、他球団との契約を勝ち取り、新天地で活躍が期待される“リストラの星”になりうる選手はいるのだろうか。今回の記事では、3人の選手に焦点を当ててみたい。【西尾典文/野球ライター】

活躍する余地は十分

 一人目は、11月14日に巨人が支配下での獲得を発表した北浦竜次(前・日本ハム)だ。

 白鴎大足利時代から甲子園出場はなかったものの、大型左腕としてスカウト陣の間で評判となっており、2017年のドラフト5位で日本ハムに入団。2年目には早くも一軍初勝利をマークした。しかし、その後はケガの影響などで一軍定着を果たせず、2024年オフには一度自由契約となり育成選手として再契約。支配下に復帰することなく、今年10月31日に2年連続となる自由契約となっていた。

 今年は、二軍で21試合に登板して1勝0敗、防御率2.89と安定した投球を見せていた北浦。大型左腕でありながら、制球力は決して悪くなく、28回を投げて27奪三振をマークしており、三振を奪う能力を備えている。

 ある球団の編成担当者も、北浦に注目していたという。

「昨年は、かなり調子を落としていて二軍でもよく打ち込まれていましたけど、今年は一年を通して安定したピッチングを見せていました。投手陣が苦しい球団であれば、支配下に昇格させていたレベルだと思います。ただ、日本ハムは昨年のドラフトで多くの投手を指名したうえ、外国人投手が多く、支配下選手の枠が空いていなかったのでしょう。左投手で150キロを超えるスピードがあって、制球力も高い。これは貴重ですよ。巨人は獲得に向けた動きが早かったですね。昨年の現役ドラフトで日本ハムから獲得した田中瑛斗が活躍したこともあり、北浦にも早くから目をつけていたのかもしれません」

 先日の入団発表に関する報道によると、来季の推定年俸は450万円増の1300万円。戦力外通告を受けた育成選手をこれだけの好条件で支配下選手として獲得するケースは異例だ。巨人の大きな期待が読み取れる。チーム事情を見ても、長年左のリリーフとして活躍してきた高梨雄平が成績を落としているほか、同じリリーフ左腕の中川皓太も来年で32歳になるベテランの域に達している。北浦が活躍する余地は十分にありそうだ。

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