「トクリュウに情報漏洩」発覚の端緒は「不倫」だった 関係先からは現金「900万円」が…反社とズブズブ「警視庁警部補」の闇の顔

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不倫調査が暴いたパンドラの箱

「時を同じくして、帳場(捜査本部)にいた神保には同僚との不倫疑惑が浮上したんです」(前出の捜査関係者)

 そこで、不祥事を調べる監察が不倫の現場を押さえようと、神保をコウカク(行動確認)、つまり監視に乗り出した。不倫現場を押さえ、神保のスマホを押収したところ、中にはナチュラルが使用していた独自アプリが見つかった。そこにはナチュラルを監視していた複数のカメラ画像とみられるデータまで出てきた。それが発覚の経緯というわけだ。

 警視庁が分析したところ、神保容疑者が提供していた画像が、ナチュラルの関係先に設置していたカメラのものだったことが判明した。ただし、その画像はパソコン画面に映し出されたものを撮影したものだったという。

協力者の存在は?

 だが、ある社会部記者はこんな疑問を呈する。

「神保容疑者が監視カメラ画像を提供したのは4月下旬と5月上旬の計2回とされています。ところが、神保容疑者は4月に捜査本部を外れ、別の担当に配置換えになっていたのです。画像は神保容疑者本人が撮影したものだったのか、疑念が残ります」

 当時、監察のターゲットとなり、疑惑の目を向けられていた神保容疑者。捜査本部にいれば、当然、たたき出される。ナチュラル側に提供した監視カメラ画像が4月以降のものであった場合、いったい誰が撮影したものなのかが問題となる。他に協力者がいるのか――。そんな可能性が出てくるというわけだ。

今後の捜査は…

 疑惑はそれだけではない。捜査関係者によると、警視庁が家宅捜索した際、神保容疑者の関係先から現金約900万円が見つかっている。

「神保容疑者が自身の口座から多額の現金を引き出した形跡は見つかっていません。これがナチュラル側からの謝礼であれば、贈収賄事件に発展する可能性があります」(同)

 現役警察官による反社への情報漏えい事件を受け、全国警察トップの楠芳伸警察庁長官は13日の記者会見でこう宣言した。

「国民の信頼を著しく損なうもので、言語道断だ。捜査情報の厳格な管理について指導を徹底し、匿流対策を一層推進する」

 だが、同様の不祥事が後を絶たないのが実情だ。

 2024年4月には、神奈川県警暴対課に所属していた警部補が「過去の捜査で知り合った」という暴力団幹部からの依頼を受け、個人情報を漏えいしたとして逮捕された。

 他にも、暴力団関係者への情報漏えいでは、22年に福岡県警で、21年には兵庫県警でも発覚している。そのたびに、警察は「言語道断」「再発防止を徹底する」と繰り返してきたが、そんなかけ声もむなしく響く。

 前出の捜査関係者はため息をつく。

「情報を得たいがあまりに、捜査対象に近づきたくなる気持ちは百歩譲って理解できます。ただ、相手に弱みを握られたり、カネの誘惑に負けたりして取り込まれたら終わりです。仮に不倫を続けるためにカネが必要だったという浅はかな動機であれば、絶対に許せません」

 捜査の原資が税金であることは言うまでもない。その重みを神保容疑者はどこまで理解していたのだろうか。

目黒龍(めぐろ・りゅう) ジャーナリスト

デイリー新潮編集部

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