「筋トレはしない」「フォーム変更にコーチ陣はノータッチ」 山本由伸が“自己流”を貫き続けた理由

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フォーム変更に「コーチ陣はノータッチ」

“進化”は、絶えず続いてきた。例えば、オリックス在籍最終年となった23年には、左足をすり足のように踏み出すフォームを取り入れている。当時のチーム関係者が言う。

「日本のマウンドは柔らかくて掘ることもできます。その穴をひねりの力に変換して投げる投手も多いのですが、メジャーの硬いマウンドでは難しい。由伸は翌年のメジャー挑戦を見据え、ひねらないフォームに変えたというわけです。前方への推進力で投げるため、縦の動きを強める目的もありました。それまで2年連続の4冠と絶好調の中、なぜ変えるのかと訝る声もありましたが、この時もコーチ陣はノータッチでした」

 飽くなき向上心と愚直なまでの探求心。MLBアナリストの友成那智氏は、

「ドジャースは、旧本拠地のブルックリン時代を含め、伝統的に大投手を擁してきたチーム。今季で引退するカーショウも、10年以上にわたって先発の柱となってきました。今回の活躍で、ファンは完全に『次はヨシノブの時代だ』と確信したと思います」

 そんな中、郷里の備前市に住む祖母(81)が言う。

「私は4月が誕生日なのですが、孫は毎年、大きな鉢植えの花を贈ってくれます。あの子が選んでいる姿を想像したら、かわいくてね。3週間くらい前に『試合が終わったら備前に帰ります』とメールがありましたけれど、忙しい人だから、いつ会えるのか……」

“世界一の里帰り”が待ち遠しいところだ。

 前編【「腰を心配しても『投げる』と言って譲らなかった」 恩師が明かす山本由伸の素顔 「今回連投を志願したと聞いて、由伸らしいな、と」】では、恩師や幼少期の山本をよく知る現役プロ野球選手が明かした、山本の素顔を紹介している。

週刊新潮 2025年11月13日号掲載

特集「ワールドシリーズMVP山本由伸はこうして『世界一の投手』になった」より

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