「国宝」を脅かすミステリー映画の本命「爆弾」が大ヒット…「佐藤二朗」の怪演が冴えわたる「戦慄の137分」で“映画賞レース”も波乱の予感
無邪気な言葉遊び
10月31日公開の山田裕貴(35)主演映画「爆弾」(永井聡監督)が、11月10日までで観客動員75万人、興行収入10億4900万円を突破した。
【写真を見る】映画賞のトップを飾る「第50回報知映画賞」にノミネートされた出演者
「このミステリーがすごい! 2023年版」(宝島社)で1位を獲得した呉勝浩氏の小説の映画化だが、「スズキタゴサク」と名乗る謎の中年男が、酔った勢いで自販機を壊して店員に暴行を働き、警察に連行されたことからスタートする。
風采の上がらないこの男が「霊感が働く」と称し、都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告したところから物語は急展開する。秋葉原での爆破が現実のものになると、以降、1時間おきに3回爆発すると“予知”。刑事たちの問いかけをのらりくらりとかわしつつ、次第に爆弾に関する謎めいた“クイズ”を出して捜査をかく乱する。
映像作品のレビューサイト「Filmarks」には11月12日の時点で2万件以上のレビューが寄せられ、平均評価は5点満点中4.2。そのうち4.1~5.0と評価した人の割合は、56%に達している。主な声は以下の通り。
《見逃すな、無邪気な言葉遊びを》
《取調劇なのに時間あっと言う間でかなり面白かった!》
《爆弾のヒントの出し方とか繋がり方が面白かった!!》
《面白い。取調室の密室と、次の事件現場の際限のなさの対比が効いている》
また、映画賞レースのトップを飾る「第50回報知映画賞」のノミネートが11日に発表された、「爆弾」は作品賞・邦画、山田が主演男優賞、佐藤二朗(56)が助演男優賞、渡部篤郎(57)が助演男優賞など5部門でノミネートされた。
大ヒットを記念して、爆弾魔・スズキタゴサクを演じた俳優の佐藤二朗が、役作りのために丸刈りにする模様をノーカットで記録した“断髪式映像”が配給元の「ワーナーブラザーズ」のYouTube公式チャンネルで公開された。レビューでも佐藤の“怪演”を絶賛する声が多かった。実際、今作では髪形もそうだが、佐藤が珍しく“本気モード”の演技を見せたことも、関係者の間では話題になっている。
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