「国宝」を脅かすミステリー映画の本命「爆弾」が大ヒット…「佐藤二朗」の怪演が冴えわたる「戦慄の137分」で“映画賞レース”も波乱の予感

エンタメ 映画

  • ブックマーク

本気モードの演技

 今や名バイプレーヤーの佐藤は、「新解釈・三國志」(20年)、今年公開の「アンダー・ニンジャ」、12月19日に公開を控えた、ムロツヨシ(49)とダブル主演を務める「新解釈・幕末伝」など、福田雄一監督(57)作品への出演が目立つ。

「福田監督の現場はとても和気あいあいとした雰囲気で、気心の知れたムロさんら“福田ファミリー”での仕事だと、ゆる~い空気感での演技になり、時折ギャグも織り交ぜています。そのせいか、なかなか佐藤さんの本気モードの演技を見ることができませんでした。しかし、今回はガチでした」(映画業界関係者)

 そもそも、爆弾魔が名乗る名前は自称で、身分証なども持ち合わせておらず、何者なのかが不明のまま物語が進んで行く。

「きれいな丸刈りで右の頭部に10円ハゲがあり、リラックスした表情で淡々と取り調べに応じます。感情をあらわにすることもありますが、それも演技。取り調べに当たる刑事をコントロールしてもてあそぶのです」(同)

 そんなスズキの取り調べに当たった刑事は4人。染谷将太(33)が演じる等々力、寛一郎(29)演じる伊勢、渡部篤郎演じる清宮、そして、山田が演じる類家だった。

「等々力はスズキに気に入られたものの、取り調べではなく、捜査現場に配置されることに。代わった伊勢はスズキの虚言などですっかり罠にハメられ、清宮は途中まで追い詰めるもメンタルがやられてしまいます。上司の清宮の後釜となった類家は、スズキの出すクイズや、会話にちりばめられたヒントから、次の爆破場所と爆破時間を推理しますが……。取調室で対峙するスズキと清宮、スズキと類家の頭脳戦も見どころです」(映画担当記者)

 緊張感あふれる取り調べと並行し、現場を駆けずり回る制服警官役は伊藤沙莉(31)と坂東龍汰(28)が演じている。

「坂東さん演じる矢吹は、刑事になった等々力にライバル心を抱き、大手柄を立てようと躍起になっています。伊藤さん演じる倖田は矢吹の後輩で、2人は見事なコンビネーション。しっかり見せ場もありますが、矢吹が功を焦ったばかりにまさかの展開に……この2人の活躍もいいテンポを生んでいます」(同)

とにかくハマる?

 調べから現場に回った等々力は、心に大きな闇を抱えている。不祥事を報じられ退職に追い込まれた揚げ句、自死を遂げた先輩刑事・長谷部(演・加藤雅也、62)の問題となった現場を目撃していたからだ。

「そんな等々力ですが、夏川結衣(57)演じる長谷部の妻・石川明日香の元を訪れ、長谷部の死後、家族が悲惨な生活を送っていたことを知らされショックを受けます。しかし、話はそこで終わらないんです。物語にひきこまれているうちに、登場人物全員が都内各地で起こる爆発事件に関わっているのでは、と思わされる内容です。この作品も、多くのヒット作同様に、リピーターが詰めかけるのでは。それぐらいハマります」(前出・関係者)

 佐藤が出演していた今年1月公開の「アンダーニンジャ」の興収は15.6億円。「爆弾」は同作同様、フジテレビが出資している作品だが、ニンジャ超えは達成しそうな好調なスタート。

 今年はとにかく邦画の当たり年。どこまでヒットを伸ばせるか――。

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。