蛙亭イワクラとの破局はM-1への“追い風”か オズワルド伊藤、芸人としての「本当の勝負時」
コンビとしての真価
しかし、破局を経た今後の伊藤は、これまでとは少し違うステージに進むことになる。イワクラとの関係を前提にしたネタにした「伊藤俊介像」はリセットされ、再び芸人としての原点に立ち返ることになる。むしろ、別れを経たことで人間としての深みが増してくるかもしれない。
また、オズワルドというコンビ自体も、ここで新しい段階に入ることになる。伊藤のプライベートが落ち着いたことで、コンビとしての真価が問われることになる。オズワルドは2019~2022年に4年連続で「M-1グランプリ」決勝進出を果たし、勢いに乗っていた。しかし、その後は決勝に進むことができず、伸び悩んでいる時期が続いている。
「M-1」に挑む芸人にはそれぞれの「旬」のようなものがある。オズワルドは自分たちに追い風が吹いている時期に優勝を果たせなかったことで、難しい局面に突入している。
ただ、破局が明らかになったことで、そこに関する世間の好奇の目を気にすることもなく、本業の漫才に集中できる環境が整った。それ自体は悪いことではない。今年の「M-1」の予選はすでに始まっており、オズワルドは現時点では順調に勝ち上がっている。
伊藤にとって今回の破局は悪いことばかりではない。人間としての幅を広げ、芸の深みを増していくチャンスが訪れたということでもある。これからが彼にとって本当の勝負時なのだ。
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