「殺処分」にまで言及で「JRAの本気度が違う」 「ザ・ロイヤルファミリー」が秋ドラまで好調なワケ
競馬好きでない人にも
「新潟競馬場や中山競馬場、日高軽種馬農協のせり市場、美浦トレーニングセンター、東京競馬場では一般のファンが立ち入ることができないバックステージも余すところなく見せていました。さらに、現役騎手の武豊や戸崎圭太も出演し、本物の騎乗も見せます。登場する馬も本物で、マイネルファンロン、オースミムーン、ライトクオンタム、マイネルホウオウなど名の知れた重賞勝ち馬もクレジットされています。また、零細牧場が目の敵にしている北陵ファームは現在G1レースを席巻するノーザンファームのことでしょうし、そのロケ地として使用されたのがライバルの社台ファームというのも競馬ファンとしてはニヤリとさせられます」
競馬好きではない者にとっても「へえ~」と思わせるセリフがあった。これも加奈子のセリフだ。
加奈子:サラブレッドってさ、父系の元をたどるとたった3頭しかいないのよ。
栗須:そうなの?
加奈子:最初はたった3頭。世界に3頭だよ。それをより強く、より速く、才能を極限まで高めるために、人間が交配に交配を重ねて育て上げてきたのが今の競走馬。
また、耕造が競馬にのめり込むようになった理由も明かされる。
最終回はいつ?
耕造:少しでも勝率を上げたいなら、血統のいい馬をたくさん持てばいい。でもな、血統のいい馬をたくさん揃えるためには、莫大なカネが要るんだよ。でも、競馬はそれだけじゃねえ。積んだカネの額だけが勝敗を決めるわけじゃない。それよりな、ほんの一瞬、馬とジョッキーが、いや、馬に関わるすべての人間が、馬と一体になる瞬間があるんだよ。まさに人馬一体ってやつだ。それがすべてをひっくり返すことだってある。それを知っちまったら、もうやめらんないよ。
つまりは、競馬ファンもそうでない者も引き寄せるドラマということだ。
「監督は昨年大ヒットした映画『ラストマイル』や日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』などのがっしりとした演出で定評のある塚原あゆ子氏。『ザ・ロイヤルファミリー』でもレースシーンにジョッキーカメラの映像を挿入して、騎手のリアルな息づかい、必死さや懸命さまで伝わる緊迫感ある映像を作り上げています。さすがに物語通りのレース展開を撮影することは難しいので、そのシーンは実際に開催されたレース映像をCG加工して使用しています」
そんなドラマが日曜劇場で放送されていることにも意味があるという。
「耕造の夢は有馬記念で自分の馬が優勝することです。有馬をはじめとするG1レースは日曜日に開催されます。10月から年末にかけては毎週のように開催され、第2話が放送された10月19日は秋華賞、第3話は菊花賞、第4話は秋の天皇賞が開催されました。天皇賞が行われた東京競馬場では現在、『ザ・ロイヤルファミリー特別展』も開催中です」
ちなみに、耕造が目標とする有馬記念は12月28日の開催だ。
「通常、そんな年末までドラマの放送はしないので、最終回は12月14日か21日。14日は阪神ジュベナイルフィリーズ、21日は朝日杯フューチュリティステークスの開催日ですが、ひょっとすると年末の大一番にかけて、最終回を異例の28日に持ってくるかもしれません」





