“心優しきゲイ男性”をみごとに熱演 「56歳イケメン俳優」の新境地

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 立ち居振る舞いがさらりと優雅、知的でハイソな印象をもたらす一方、狡知にたけた人物や権力になびく腰巾着の役もしっくり。やや高い位置に鎮座ましましていたイメージのミッチーこと及川光博が地上に降りてきた。今回は主演、ゲイの中高年男性役である。ホームドラマだが、家族モノではない。むしろ恋愛モノとしての心情描写と一人語りは、独身や独居の人間に染み込んでくる要素が多め。「疑似家族」とも違うし、動物も多数、全体的にほんわかしとるが切実さも味わえるのが「ぼくたちん家(ち)」だ。...

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