秋元康氏にまさかの直談判「卒業DVD作って」 AKB48「最初のサプライズ」に舞台上はメンバー号泣の大パニック

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宇佐美友紀インタビュー

 AKB48の歴史で、初めて「卒業」を選んだ1期生メンバーの宇佐美友紀さん(40)。デビューから、わずか4か月のことだった。総合プロデューサーの秋元康氏にはどのように伝えたのか。卒業発表は極秘にされ、当日ステージ上で知ったメンバーたちは泣き崩れたという。宇佐美さんが当時を振り返る。(全5回の第5回)

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 2006年12月のデビューから、3か月。私の卒業を秋元康さんに直接相談したのは、07年3月の公演直前でした。マネージャーには以前から「辞めたい」という意思を伝えていたので、いよいよもう引き止めるのは難しいと判断された時に「秋元先生にも直接気持ちを伝えにいこう」ということになりました。

 面談は、劇場のスタッフルームのような狭い部屋で行われ、マネージャーなどを含め5、6人が同席していました。かなり緊迫した場面でしたが、意外にも秋元さんは穏やかでした。

 私が入室した時、秋元さんたちは談笑されていて、リラックスした雰囲気でした。「辞めさせていただきたくて……不満があるわけではないけれど、自分の人生の中で区切りをつけたいと思いました」という内容を伝えました。

 さらに、続けて「アイドルが好きで、辞める時に自分のDVDを出したいと思っているんですが、協力してくれませんか?」とダメ元でお願いしたんです。すると秋元さんは「いいよ」と言ってくれて、まさかの卒業DVDを作ってくれることになりました。

 周りのマネージャーからは「もう少し頑張れないか」と引き止められましたが、秋元さんは、おそらくメンバーが辞めることも想定内だったのでしょう。「変な形で終わるよりも、円満に終わって、卒業後もこんな道があるんだよ、と卒業生第1号として見せることができれば、みんなも安心するから、一緒に道を作りましょう」という感じで提案してくれました。

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