秋元康氏にまさかの直談判「卒業DVD作って」 AKB48「最初のサプライズ」に舞台上はメンバー号泣の大パニック
「え、何だろう?」
2006年3月23日、私の卒業公演の日が来ました。辞めることを、劇場に足を運んでくれていたファンの方に自分の口から直接伝えたいという希望を叶えてもらった形です。メンバーには卒業することを伝えていなかったので、最後に私が一人で挨拶をする時間が設けられた時は、みんなが「え、何だろう?」とざわついていました。
私は、みんなに心配をかけたくなかったし、前向きな決断だと思っていたので、明るい感じで話そうと決めていました。最後の挨拶では「うれしいお知らせがあります」と言った後、「これまで用意してもらった階段を上がってきたけれど、これからは自分で歩んでいこうと思います」と伝えました。
その瞬間、ステージ上は壮絶な感じになっちゃって……。メンバーたちが寄ってきて泣き崩れ、ステージに膝をついている映像が卒業DVDに残っています。きっと、マネージャーも「宇佐美は辞めないと思うよ」とメンバーに言っていたのでしょう。「寝耳に水」といった感じで、みんなパニック状態でしたね。
もちろん、そのままメンバーを続けて、Mステや紅白歌合戦に出たいというミーハーな気持ちはありました。ただ、冷静な自分が常にいて、「今ならまだ引き返せば、AKBではない普通の人生に戻れるかもしれない」と考えていたんです。
卒業という選択に、全く後悔はありません。憧れだった(ダンスプロデューサーの)夏まゆみ先生も「自分で決めたんだったら、正しいから大丈夫だよ」と言ってくださり、その言葉に救われましたね。辞めて、結果、良かったと思っています。
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第4回【「Mステ」出演を拒否してAKB48を最初に卒業 “最年長”メンバーが苦渋の決断をしたワケ】では、宇佐美さんがAKB48のメンバーとしてデビューした当初の様子や卒業を決めた理由などを語っている。
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