日本初ノーベル賞「湯川秀樹博士」 妻・スミさんが「悪妻」と呼ばれながらも支えた“引っ込み思案で繊細な天才”
秀樹さんから“一生懸命やってくれ”と
1949(昭和24)年11月3日、湯川秀樹氏のノーベル物理学賞受賞が決まった。日本人初のノーベル賞受賞者として、現在の認識では“偉人枠”であるものの、その素顔はいかなるものだったのか。かつて「京都の三悪妻」の1人に数えられた時期もあるスミ夫人の姿を通し、「週刊新潮」のバックナンバーから辿ってみよう。
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1949年の日本は2つの快挙に沸いた。水泳の古橋廣之進が全米水上選手権で樹立した世界新記録、そして湯川秀樹氏のノーベル物理学賞受賞である。...

