何か言いたそうな彼に「言いたいんなら言って」 奥手男子を動かした“美人ピアニスト”の言葉
電車で6時間の遠距離恋愛
その後も同じコンクールを受けたり、ピアノデュオの国際コンクールに出たりした。13年1月には、来日したヤクブさんを、翔子さんが両親に紹介した。
14年には彼がミュンヘンから電車で1時間半のオーストリア・ザルツブルクへ。同じドイツのケルンよりも大幅に距離が縮まったが、16年には音大講師の仕事が決まり、ブラチスラバへ。電車で6時間と再び遠距離となったが、互いに行き来して国境越えの愛は続いた。
23年ごろ、「遠距離のまま二人はやっていけるのか」とヤクブさんが不安を抱く。だがむしろ、それまで行き来しつつ関係を築いてきたことを、今後も続けていけると改めて二人で確認した。
プロポーズはウィーンで
ヤクブさんは24年3月、ローマにいる友人に婚約指輪の制作を依頼。考えた末に決めたプロポーズ場所は、乗換駅で二人がよく待ち合わせるウィーンとした。ウィーン・フィルの本拠地でもあるウィーン楽友協会内のブラームス像の前で、婚約指輪を手に彼は「結婚したいですか」とプロポーズ。OKした彼女は「二人の関係を公的なものにしたい」と今年3月に入籍した。
ヤクブさんは「すし、焼き肉、焼き鳥……日本の食べ物は大好きだし、ビールも日本のドライが好き。コンビニ文化もあるし、将来は日本に住みたい」と話す。
17年に来日した際は、彼女が仕事の都合で帰国できず、一人彼女の実家に身を寄せた。彼女の両親は英語も話せないが、身振り手振りを交えたコミュニケーションで盛り上がった。
来年2月には翔子さんが帰国予定で、同月24日には東京文化会館(上野)でリサイタルを開く。3月にはスロバキアのデュオコンサートに二人で出演予定だ。これまで続けてきた世界を股に掛けての活躍は、もちろんこれからも続く。








