「STARTO社」グループ復活で「紅白」の出場基準は変わる? 番組テーマ「つなぐ、つながる、大みそか」の影響で出場に黄信号の歌手も
選考基準はどこにあるのか?
「ここ数年の出場歌手選定に際し、具体的にどのあたりを選考基準にしているかというと、まずはハッキリと数字の出ているCD・配信の“売り上げデータ”です。また、SNS全盛のなか、歌詞やダンスが流行るなど“社会現象になったか”どうかも、YouTubeや各SNSの再生回数などでハッキリ表れています。特に配信やSNSを参考にするようになったのはここ数年のことです。以前はとにかく『NHKへの貢献度』とCDの売り上げが重視されていました。また、『今年も紅白で見たい歌手』のアンケートもしています」(長年紅白に関わっていた元NHK職員)
特定の芸能事務所との癒着も報じられた、紅白に関わったチーフプロデューサーによる巨額の制作費着服事件が発覚したのは2004年のこと。同年の「第55回NHK紅白歌合戦」では、出場者選考の透明性が求められたため、紅白に出て欲しい歌手のアンケート結果を公表した。
その結果、紅白両軍で公表された上位15位までのうち、紅組では2位の宇多田ヒカル(42)、3位の柴咲コウ(44)12位の松田聖子(63)、白組は2位のSMAP、6位のサザンオールスターズ、12位のMr.Childrenの6組が最終的に出場しなかった。
「毎年、結果を公表すればいいと思う人が多いかもしれませんが、実はそれにはデメリットもあるのです。04年で言えば、2位のSMAPは表向きには『この年はヒット曲がなかった』という理由で辞退しましたが、氷川きよし(48)が1位で、SMAPが2位という結果に納得できず。1位だったら普通に出場していたでしょう。アンケート結果を迂闊に公表すると、SMAPのような歌手がいないとも限らないのです」(同前)
そして、何よりも一番肝心なのが、今年のテーマに沿った楽曲かどうかだという。今年のテーマは「つなぐ、つながる、大みそか」。
NHKはテーマ発表時、その理由を《これからの100年も素敵な音楽が私たちをつないでくれますように…そんな願いが込められている》《紅白歌合戦は時代、世代、性別、言葉、人種の壁を超えつなぐ、つながる番組でありたい》としていた。
この掲げたテーマに沿うと、「後世に歌い継ぐ」、「ボーダレス」、「SNSから世界につながる」などの思いが込められている曲が歌唱曲となりそうだ。
「実は、このテーマが厄介。多くの視聴者は、出場歌手がその年に出したヒット曲を歌うと思っていますが、そうではないのです。テーマに沿っていなければ、その年のヒット曲ではなく、過去のヒット曲歌唱もありなのです。同じヒット曲を何度も歌っている歌手が多いのもそのためです。その反面、ヒット曲が歌えないため、紅白から遠ざかってしまった歌手も少なからずいます」(同前)
演歌は厳しい……
昨年まで10年連続で出場を果たしている演歌歌手の三山ひろし(45)は毎年、特技のけん玉を生かし、連続でけん玉の技「大皿」を成功させるギネス記録の更新に挑戦し続けており、もはや、歌唱よりも記録更新に注目が集まっている。
「あの企画はどのテーマでも合うので、特に問題になりません。18年と20年には歌手別視聴率でトップ10入りするほど注目度がありましたが、そろそろ視聴者に飽きられているかもしれません」(同)
さらに、三山も含む演歌歌手勢にピンチが訪れているようだ。
「昨年の演歌勢は三山、常連石川さゆり(67)と坂本冬美(58)、初出場の新浜レオン(29)ら史上最少の6組にとどまりました。今年は特に紅組に有望な歌手が多いので、天童よしみ(71)、山内惠介(42)は落選して4組なるのではとみられています」(先の記者)
選考基準やテーマも大事だが、演歌を心地よく聞きたい中高年が、1年の最後に安心して視聴できる番組ではなくなりつつあるようだ。





