夜の仕事や泊まりの仕事は「NG」に…菊地亜美、超売れっ子から「断ることも大事」と思うようになったワケ
充実感あった
23歳から26歳くらいが一番忙しい時期でした。本当に寝る間もない生活で、朝からロケをして、多い時には1日に5本も仕事をこなしていました。深夜3時に仕事が終わる、なんていう日もざらにありましたし、年越しを車の中で迎えることもありました。しかし、元々やりたかったことだったので、病むことはなく、充実感はありましたね。
27歳の時に結婚しました。夫は大阪に住んでいて、結婚後しばらくは大阪を拠点に生活していたのですが、これが一つの変化でした。それまでは仕事一筋できましたが、もっとプライベートを充実させたいと思うようになったんです。大阪での仕事があれば、その前後を休みにしてもらって、プライベートの時間を確保するようになりました。
さらに大きな転機は、結婚から1年後の出産ですね。子どもが生まれるにあたって、夫に東京に来てもらい、生活が一変しました。それまで、仕事のオファーを断ることはほとんどありませんでしたが、出産後は考え方が変わり、「断ることも自分の人生にとって大事だ」と思えるようになりました。
子どもを優先したかったので、夜の仕事や泊まりの仕事は全てNGにしました。一人目の時は、週に3回以上は仕事しない、というような制限も設けました。こうして自分の生活スタイルを決めていった結果、以前よりも仕事もプライベートも全力で楽しめるようになり、今が一番楽しいと思えるようになりましたね。
以前は結婚記念日や自分の誕生日なども、仕事を休んだことはありませんでした。でも、結婚してからは「この日は休みを取りたい」と言えるようになり、「それも私の人生だな」と思えるようになりました。夫と出会って価値観が変わり、子どもが生まれたことで物理的にも無理ができなくなったことで、柔軟な働き方ができるようになったと思います。
今は、仕事とプライベートを切り離さずに活動できています。子育てやママ友との会話の中で生まれたアイデアを、現在のイベントプロデュース業などに反映できるのが、すごく楽しいです。
実は、イベントをプロデュースしたいとか、ママタレになりたいといった目標は、人生設計の中には全くありませんでした。昔は、バラエティにずっと出続けたい、MCもやりたい、という希望しかなかったんです。
自分の意思とは違う方向に人生が動いたことが、今の充実感につながっていると思います。
第3回【菊地亜美、知られざるバイト下積み時代 「ハムの糸巻き」やティッシュ配り…執念で勝ち取った「アイドリング!!!」】では、北海道出身の菊地が幼少期から下積み時代までを語っている。
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