「安倍家の主治医」と名乗るイケメン詐欺師(44)を逮捕 安倍昭恵さんとの「プライベート写真」が流出
「安倍家との逸話がなければ、小西を信じなかった」
ほどなくして彼はカネの相談を持ちかけてきた。
「道玄坂のクリニックほか小西が携わっていた複数の医療機関で、事務の責任者が逮捕されたというのです。そのため、口座の金を動かせなくなってしまい、当面の運営費を貸してほしいと頭を下げられた。私は小西を信じ切っていたので、すぐに不動産会社の経営者を紹介しました。そうしたら、経営者の部下が代わって1500万円を用立ててくれたのでした」(前出の飲食店経営者)
しかし、返済期日の後、カネを借りたままの小西と連絡が取れなくなってしまったという。
「気付いた時には遅かった。彼は借金をするにあたって返済能力を示すため、診療報酬等決定通知書を見せてきましたが、偽物だったのです。結局、私は責任を果たすべく、不動産会社経営者の部下に1500万円を弁済しました。振り返ってみると、安倍家との逸話がなければ、小西を信じなかったと思います」(同)
他にも、ニセの医療債権を担保に計1億2000万円をだまし取られたという会社経営者など、被害を訴える人間が後を絶たない。当の小西本人は大勢の債権者から逃げ回るためなのか、昨年9月に死亡届が妻によって提出された。
「うそで塗り固めた人生だったのでしょう。地元島根県の病院で働いていた14年にも、同僚のクレジットカード情報を不正に入手する事件を起こしたとか。その後、結婚により姓を今の小西に変えたとみられています」 (前出の記者)
「私は誰とでも写真を撮るので……」
件の飲食店経営者に対して、小西を“安倍家の主治医”だと紹介したとされる元警察官に事実関係を問い合わせると、
「小西を飲食店経営者のお店に連れては行きましたが、私がそこで安倍家うんぬんなんて言ったことは一切ありません。小西が安倍邸に出入りしていた話は、彼本人が語ったことです」
こう否定したが、元警察官が小西のことを〈洋子お母様の訪問医師でした〉などと、LINEで送った記録が飲食店経営者サイドに残されている。こちらについて聞くと「ああ、なるほど、そうですね」と、言葉に詰まるのだった。
さて、元首相夫人の知名度を利用されてしまった昭恵さん。果たして、小西容疑者との付き合いはあったのか。
「私のよく知る友人のお母さまが、小西先生を主治医のようにしていました。その関係で、確かにお会いしたことはあります」
と、昭恵さん本人が答えた。安倍元首相が存命の4~5年前のことだったという。
「当時、安倍の母(洋子さん)も高齢でした。そこで友人から“小西先生は何かあれば、すぐに駆け付けてくださいますよ”と往診を勧められました。偶然、先生が友人のお母さまを診ているところを目にしたことがあり、私としても“お年寄りに親切な方だな”と思っていたのです」(同)
往診を検討するべく、一度だけ自宅に来てもらったことがあったそうだ。
「でも、母には主治医が他にいたこともあって、結局お断りしました。元々の信頼できる先生に限定した方が、混乱がなくていいかなと。ですから、母は小西先生と会ったことがなく、もちろん、主治医でもありませんでした」(同)
写真は道玄坂のクリニックで撮られたという。
「友人に一度、連れて行かれました。小西先生は“何かお困りのことがあれば言ってください”なんて話をしていたと思います。そこに先生のお嬢さんも来られて、皆で写真を撮った気がします。ただ、私は誰とでも写真を撮るので、よく覚えてなくて……」(同)
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