オモチャ店を6年間も騙し続けた! 「リカちゃん」のタカラトミー「詐欺行為」の衝撃手口

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「昨年12月に発覚」

「リカちゃん」「トミカ」「プラレール」……。多くの国民的玩具を販売してきた、国内屈指のおもちゃメーカー「タカラトミー」。前身の会社から数えると創業100年を超える老舗名門企業だが、なんと6年間にもわたり「詐欺行為」を行っていたことが、「週刊新潮」の取材によって明らかになった。

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 東京都葛飾区に本社を置くタカラトミーは、2006年にトミー(存続会社。1924年創業)とタカラ(53年創業)が合併して誕生。昨年6月には、トミー創業家3代目である富山(とみやま)幹太郎名誉会長の長男・彰夫氏(41)が社長に就いている。子どもたちを中心に、絶大な人気を誇る玩具を次々と生み出してきた同社は、まさに子どもたちの夢を具現化してきたわけだが、タカラトミーのさる関係者が衝撃の事実を明かす。

「今年の3月19日、社内で役員や管理職を対象に、富山社長の説明会が開かれました。内容は、弊社商品を試験的に販売する『テストセール』を導入している小売店において、従業員が継続的に不正行為を働いていた件についてです。この事案は昨年12月、当の小売店からの指摘で発覚したものでした」

社長が説明会で「『詐欺行為』にあたる」

 その小売店は、テストセールでの商品の売れ行きによって、以降の定番採用や購入を判断していた。ところが、タカラトミーの社員が自ら、あるいは業務委託先を活用し、一般客を装ってテスト実施店で商品を購入してきたというのだ。いかに売り上げに“貢献”したとはいえ、これでは「テスト」の意味がない。小売店側は、テストセールの売り上げが“仕組まれた数字”であるとは夢にも思わず、売れ行き好調なテスト品を採用するに至った。すなわちタカラトミー側は、小売店を欺いて商品を取り扱わせてきたわけである。

「昨年暮れに発覚した際、被害に遭った小売店は弊社担当者を呼び出したのですが、弊社側はすぐに非を認めることができなかったといいます。その後の社内調査で、こうした“詐欺行為”の始まりは2018年にさかのぼることが判明しました。6年の間に、このテストセールに関する業務は、当初とは別の部署に移管されていますが、新しい部署でも継続して不正が行われてきたのです」(前出の関係者)

 連綿と続けられてきた不正。これについて、

「社長は説明会の中で、この事案が『詐欺行為』にあたると自ら述べています。一方で『性弱説』という文言を用い、人としての弱さゆえに“楽をして儲けたい”という衝動に駆られる姿勢を強く戒めていました」(同)

タカラトミーは「事実でございます」

 タカラトミーにただすと、

「当社従業員による不正行為が2018年より2024年まで行われてきたことは事実でございます」(広報課)

 そう認めながら、

「取引先様に対し多大なご迷惑をおかけしたことについて重く受け止めており、謝罪とご説明を行ってまいりました。再発防止の仕組み化を徹底し、万全を期してこのようなことを決して繰り返さぬ所存でございます」

 10月23日発売の「週刊新潮」では、タカラトミーが今回の一件を一切社外に公表してこなかった背景を含め、同社の「詐欺行為」について専門家の見解を交えながら詳しく報じる。

週刊新潮 2025年10月30日号掲載

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