待望の「主演・沢口靖子」でフジテレビに勝算アリ? 「科捜研の女」から「月9ヒロイン」に転じるも“物足りない視聴率”

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テレ朝から“移籍”

 俳優の沢口靖子(60)が主演を務めるフジテレビ系の月9枠ドラマ「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」はこれまで、1作目と2作目で上戸彩(40)、3作目と4作目は沢村一樹(58)が主演を務めた人気シリーズの5作目だ。

 警視庁「情報犯罪特命対策室」(通称・DICT)が舞台。DICTは高度な情報技術を悪用し、国民の生命と財産を脅かす「情報犯罪」の犯人を追う捜査機関で、匿名・流動型犯罪(通称・トクリュウ)に代表される「特殊詐欺」や「サイバーテロ」など、人々の身近な生活から国家の安全を脅かす大規模な犯罪まで、数々の情報犯罪に立ち向かう。まさに、タイムリーなテーマを扱っている。

 沢口は「お江戸捕物日記 照姫七変化」以来、実に35年ぶりとなるフジの連続ドラマへの主演&出演で、月9枠も初出演となり、DICTの刑事・二宮奈美役を演じている。沢口といえば1999年から2024年まで、実に25年にわたりテレビ朝日系ドラマ「科捜研の女」で主演を努めていたこともあり、「テレ朝からフジへの“移籍”」として話題になった「絶対零度」だが、平均世帯視聴率は10月6日の初回が6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)、13日放送の第2話は初回よりも1.1%ダウンの5.5%と、なかなか物足りない結果となってしまった。

「近年の月9のキャストやドラマのストーリーを見ると、明らかに若い世代を狙ったドラマが多かった。ところが、高齢視聴者層をターゲットにしていたテレ朝の人気シリーズで長く主演を張っていた沢口さんをヘッドハンティングしたのは驚きました。『科捜研』は21年に公開された初の劇場版が興行収入5.4億円と大コケ。それでもドラマのseasonは継続され、22年以降は放送枠を木曜午後9時から火曜午後9時、さらに水曜午後9時に変更。昨年放送のseason24は、全10話の平均で7.3%でした。その視聴者たちが、月9に“移籍”した沢口さんに興味を示すことはなかったようです」(放送担当記者)

 22年以降も「科捜研」はseasonが継続されていたこともあり、今年も放送があるのではと思われていたが、結局、今年はなし。

「年間の仕事は『科捜研』のみという年が多く、このままだと沢口さんは今年は仕事をしないまま終わってしまうこともあってか、フジからのオファーを快諾しました。しかしテレ朝は、『科捜研』シリーズは終了とは発表していません。今後は連ドラではなく、2時間ドラマでの不定期放送に移行するのではないでしょうか」(同)

 沢口が長年「科捜研」で演じていた榊マリコ役は、京都府警科学捜査研究所の法医研究員。科捜研内でのシーンが多く、しかもセット撮影がメインだった。ところが、「絶対零度」では、初回からオープンセットで、とにかく走り回る役どころとなっており、本人は舞台裏をこう明かしている。

「思っていた以上に走るシーンも多く、第1話は1度も座ることがなかったんです。撮影の中で走ることは鍛えられました。筋肉はついたと思います」

「長年、『科捜研』で主演を務めたこともあり、沢口さんは警察ドラマのイメージにピッタリ。月9主演をお願いするにあたり、フジは沢口さんを“超VIP待遇”で迎え入れたと言われています」(制作会社関係者)

 その厚遇ぶりは、初回放送日に行われた取材会からも存分にうかがい知れたという。

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