「服を着ていない10歳くらいの少女の背後に男性が」 フランスメディアが報じた「JFA技術委員長」公判の生々しい中身 「ショートカットの女の子が身体を…」

スポーツ

  • ブックマーク

禁止されているとは知りませんでした

 影山氏は画像を作成、所持した理由について、

〈「この種の画像への好奇心があった」「特に、少女が性的関係を持つことが出来るかどうかを知るため」と述べた〉

 判事が「あなたはこれを月並みな好奇心と捉えているようですね」と問うと、影山氏は「いいえ、本当に恥ずかしいです」と謝罪。一方で、「フランスでは禁止されているとは知りませんでした。日本では個人的な使用であれば禁止されていません。これらの画像を共有するつもりはありませんでした」とも弁明したという。

 審理を受け、検察は「懲役2年」を求刑。10月6日、裁判所が下した判決は、18カ月の執行猶予付き懲役刑、罰金5000ユーロ(約88万円)、フランスへの入国禁止10年、未成年に関わるあらゆる業務に従事することの10年停止、そして性犯罪者登録簿への登録だった。

「日本では性犯罪が増加」との報道も

 これらの報道と共に同紙は、「日本では、漫画やアニメ映画における少女の性的な描写は禁止されていない」と指摘。また、リベラシオン紙も、「日本では、近年、未成年者に対する性犯罪は増加している」として、日本で性的行為の同意年齢の引き上げが行われたことや、日本版DBS制度が導入されることなどを紹介した。

 影山氏の事件は、JFAの名誉を貶めたのみならず、日本の児童と性犯罪に関する規制の問題点を、改めて世界に広めてしまう結果をも招いてしまったのである。

久保建英にカミナリ

 影山氏とは一体、どのような人物だったのか。逮捕が報じられた際の新聞各紙によれば、福島・磐城高校から筑波大学を経て、Jリーグの市原、浦和、仙台などでプレーした。1996年に引退した後は指導者の道へと進み、マカオ代表、J2岡山、U-20日本代表の監督などを歴任。昨年からは、JFAの技術委員長に就任している。

 技術委員会とは、日本サッカーの強化や普及を担う役割だ。日本代表監督の人事や代表チーム編成案の作成など、育成年代を含む各代表チーム強化の中心となり、現場トップとして、各世代の代表チームを支える要職だ。選手の育成や強化、ユース年代への普及、指導者養成などにも携わる。影山氏はそこのトップを2024年春から務めていた。

「影山さんのJFA内での評判は非常に良いです」

 と述べるのは、さるJFAの関係者である。

「さまざまなチームを転々とするなど、選手としてはそれほど大成しませんでしたが、その分、指導者としてはドイツに留学するなどの経験を積み、努力を重ねた。実際、岡山の監督時にはチーム成績を押し上げています。選手に分け隔てなく接する人で、有名選手であろうと必要があれば、しっかりと叱る。Uー20など若手世代を指導していた時には、あの久保建英であろうと、舐めたプレーをすれば平気でカミナリを落としていました。そうした厳しい指導が久保の成長を導いたと指摘する声もある。地味ですが、真面目で熱い男として見られていましたね」

次ページ:情報は共有していたはず

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。