巨人終戦、阿部監督が自賛した「すっげえ試合」にストレスを覚えた 主砲・岡本の去就、坂本の衰え…今年も“大型補強”か【柴田勲のコラム】

  • ブックマーク

実力のある選手が高みを目指すのは当然

 阿部慎之助監督率いる巨人の2025年が終わった。

 ご存じの通り、ハマスタでのクライマックスシリーズ・第1ステージでDeNAに2連敗し敗退が決まった。

 早くも来季の話が出てきた。大きな焦点は主砲・岡本和真の去就だ。今オフ、ポスティングシステム(入札制度)を利用してメジャーに挑戦する考えがあるという。

 海外フリーエージェント権(FA)を取得できるのは早くても26年シーズン中のため、同制度による移籍について、球団サイドと話し合う可能性が出てきたというのである。

 岡本はかねてからメジャーへの憧れを抱いており、昨年の契約更改後の会見ではハッキリと口にしている。(※1)

 巨人はこれまで山口俊、菅野智之の同制度によるメジャー挑戦を認めている。

 岡本は欠かせない存在だ。(※2)巨人にすれば来季のV奪回のためには是が非でも残ってほしいところだ。でも山口、菅野を認めて岡本にはノーとなったら「なぜ、オレだけダメなんだ」となる。ここが難しい。

坂本勇人の衰えは隠せない

 まあ、いまは朝のワイドショーを見ても真っ先に取り上げるのが大谷翔平の話題だし、ニュースもそうだ。メジャーが以前に比べてより身近になった。実力のある選手が高みを目指すのは当然の流れになっている。

 岡本も来年は30歳だ。阿部監督が砂川リチャードを使い続けたのも岡本の今後の動向をにらんでのことかもしれない。

 中山礼都が内野から外野に回って後半頑張ったが、レギュラー以外で期待以上の活躍をしたのは泉口友汰一人だった。

 坂本勇人の衰えは隠せない。新人の石塚裕惺も、今後楽しみな素材だが、まだまだこれからだ。

 トレイ・キャベッジは残留の方向だという。走塁面などで課題はあるものの、一発が期待できる。まだ28歳と若い。これから伸びる可能性がある。(※3)

 なんやかんやいっても岡本は打線の芯である。さてどんな結論を出すのか。結果次第では補強に影響が出よう。

 投手でも中日の柳裕也がFA宣言した場合に備えているという。ヤンキースの3Aでプレーし、来年は日本球界復帰を視野に入れている前田健太に興味を示しているとも。幅広い調査が行われるだろう。

次ページ:投打ともに大補強の可能性

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。