連立解消のウラに池田大作氏の死去が… 「池田氏の証人喚問を防ぐために組んだ経緯が」
眉間に深いしわが……
突如突き付けられた離縁状に高市早苗自民党総裁(64)は動揺の色を隠せなかった。26年続いた自公連立の崩壊。高市氏が事態を軽視していた一方、公明党の支持母体・創価学会の側にも利己的な計算があった。政治の一大転機の裏に一体何が……。
***
【写真7枚】今にも谷間が見えそうなボディコンスーツ姿の「高市早苗氏」 “ぶりっ子ポーズ”で安倍首相にすり寄るシーンも
眉間には深い皺が刻まれていた。10月10日午後、高市氏が国会の一室から出てきた際の表情である。
「高市氏は、自民党の鈴木俊一幹事長(72)同席の下、公明党の斉藤鉄夫代表(73)、西田実仁(まこと)幹事長(63)との会談を終えたところでした。話し合いは約1時間半。入室時の笑みからは一転、高市氏の顔つきは両党間で厳しいやりとりがあったことを物語っていました」(全国紙政治部記者)
その理由は、会談直後に行われた斉藤代表の記者会見で明らかとなる。
「国政選挙における党同士の選挙協力は、いったん白紙にいたします」
1999年10月に発足した自自公連立政権(第2次小渕恵三改造内閣)以来、26年間続いた自公連立に終止符が打たれた瞬間だった。
「“ホンマに!?”と一言口にし、絶句」
もっとも、高市氏に局面の“決定的転換”が伝わったのは9日の深夜になってのことだという。
「高市氏は9日午後9時以降、NHKの『ニュースウオッチ9』、テレビ東京の『WBS』、テレビ朝日の『報道ステーション』に立て続けに生出演しました。そのせいか、公明党の動きがリアルタイムで耳に入っていなかったとみられます。午後11時前に赤坂の議員宿舎に戻った際、現場で待ち受ける総理番記者から公明党の最終的結論を聞かされ、目を見開いて“ホンマに!?”と一言口にし、絶句したそうです」(前出の記者)
「池田大作氏の証人喚問を防ぐために連立を……」
連立解消のウラには、公明党側の抜き差しならない状況があったという。
「公明党は参院選での大敗を受け、斉藤氏や西田氏らが地方に赴いて党員らの声に耳を傾ける『方面別懇談会』を実施しています。その場でも繰り返し、自民党との関係を疑問視する声が上がったといいます」(政治部デスク)
公明党が連立離脱に踏み切った理由として、2023年11月に創価学会の池田大作名誉会長が95歳で亡くなったことも大きく影響しているという。
「自民党は95年夏の参院選で、学会が支持した新進党に比例票で凌駕(りょうが)されました。脅威を感じた自民党は学会批判を強めます。秋の臨時国会で政教分離問題を俎上(そじょう)に載せて、池田氏の証人喚問を要求。秋谷栄之助第5代会長の参考人招致を実現し、池田氏に圧力をかけたのです。そうした経緯もあって学会は自民と連立政権を組み、池田氏の証人喚問を未然に防ごうと努めてきたわけです」(創価学会の問題に詳しいジャーナリストの乙骨正生氏)
公明党にとって池田氏の死去以降、与党にとどまる意義は薄れていた。自民党と手を組むことで疲弊する一方の組織も何とか立て直したい。その思惑こそは、もはや“自己都合”以外の何ものでもない。
10月16日発売の「週刊新潮」では、連立解消の舞台裏や、両党の今後の選挙戦への影響などについて詳しく報じる。



