「…このまま帰るの?」 8歳年上の彼を突き動かしたのは“積極性” 東大卒彼女の高等テクニック
人生いろいろ、家族もいろいろ、幸福の形もいろいろ。近年、「結婚がゴールではない」という声も大きくなりつつあるとはいえ、ゴールインした二人には幸せになってほしいと思うのが人情というものだろう。
そして、そのゴールに到達するまでには、十人十色のドラマがあるのは言うまでもない。目下、幸せに包まれているカップルにエールを送りつつ、出会いから現在までを根掘り葉掘り聞いてみる「令和の結婚事情レポート」。
今回登場していただくのは、8月14日に入籍した、落語家の桂團治郎さん(36)と会社員の遠藤菜々子さん(28)だ。
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まさかの8歳年上
菜々子さんは東大の文科III類に入学後、理系に転じて医学部健康総合科学科を出た才媛。卒業後も東京にいたが、2022年10月末、転勤で大阪へ。現地の同僚男性に「いい人いたら紹介して」と頼んだところ、團治郎さんを紹介された。
彼女は「32歳まで」との条件を出したが、團治郎さんは当時34歳。「アカンかったらアカンやろうしエエんちゃう?」と軽いノリで初めて会ったのが12月初旬。同僚も交えて飲みに行った。
彼は「明るい感じの子。いいな」と思ったが、落語家と言いながら同僚がトイレで席を立った際の彼は、彼女いわく「静かな人」。緊張しまくっていたのだ。
2軒目のバーで彼女が「せっかく大阪に来たんだからユニバに行きたい」と言ったため、團治郎さんは年明けに二人で行く約束をした。
「このまま帰るの?」
それに先立ち、翌週に海鮮居酒屋で初デート。さらにクリスマスイブ、長居公園にイルミネーションを見に行った。彼は1月23日にユニバデートでの告白をシミュレーションしていたが、夜、解散を告げようとした彼に菜々子さんから才媛のイメージとはややかけ離れた言葉が。
「このまま帰るの? 私のクリスマスがこれで終わっちゃう……」
彼の脳裏を一瞬のうちにさまざまな思いが巡った。「えっ、どういうことですか? あ、そういうことですか」と言いつつ腑に落ちて、「それでは改めて付き合ってください」と告げた。
年明けのユニバは雨予報のため中止し、代わりに和歌山・白浜のアドベンチャーワールドで傘を差しつつ、当時、まだ日本で元気に暮らしていたパンダを愛でた。10月には船で韓国旅行へ。團治郎さんは射撃場へ彼女を誘うも、その場の音を怖がり、人を殺められる銃器を1発撃った彼女は思わず大号泣したという。
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