「科捜研の女のイメージを引きずりすぎた」 沢口靖子の月9「絶対零度」が低調スタートのワケ
今年、還暦を迎えた沢口靖子が初めてフジテレビの月9ドラマに挑んだ「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」が始まった。10月6日放送の初回視聴率は6・5%で、同時間帯ではテレビ朝日「10万円でできるかな 3時間SP」の8・0%、日本テレビ「しゃべくり007」の7・5%に次ぐ民放3位だった(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)。
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ちなみに、今年放送された月9ドラマの初回視聴率を比べると――。
●1月期「119エマージェンシーコール」主演:清野菜名【7・3%】
●4月期「続・続・最後から二番目の恋」主演:小泉今日子、中井貴一【9・4%】
●7月期「明日はもっと、いい日になる」主演:福原遥【7・1%】
民放プロデューサーは言う。
「6・5%は物足りない数字ですね。『絶対零度』シリーズの初回視聴率で比べても低いですから」
●2010年「絶対零度〜未解決事件特命捜査〜(Season1」主演:上戸彩【18・0%】
●2011年「絶対零度〜特殊犯罪潜入捜査〜(Season2)」主演:上戸彩【15・4%】
●2018年「絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜(Season3)」主演:沢村一樹【10・6%】
●2020年「絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜(Season4)」主演:沢村一樹【10・6%】
シリーズ前作から5年が経っていることを思うと、地上波離れの今、6・5%は頑張ったと言えるのではないか。
「でも、視聴率が落ちたと言われる『科捜研の女』(テレ朝)だって、昨年のseason24は初回7・8%を取っていました。フジとしては、二桁は無理でも『科捜研の女』よりも上を狙っていたはずです。なにせ月9なんですから」
アクションに歌声も披露
「科捜研の女」は1999年から昨年まで24シリーズが続いている。今年は新シリーズの放送がないが、今も正式に終了との発表はされていない。
「『絶対零度』も同じ警察ドラマですが、彼女は『科捜研の女』のイメージが強すぎる。京都府警の専門職(法医研究員)だった榊マリコが、警視庁に異動して巡査部長になったようにしか見えません」
そんな異動は現実にはありえないが、「絶対零度」で沢口が演じる二宮奈美は生活安全課で地域の少年犯罪などを担当してきた。それが総理大臣と内閣官房副長官が直轄する組織「情報犯罪特命対策室(DICT)」に配属され、匿名・流動型犯罪(トクリュウ)と対峙していくというストーリーだ。
「ドラマの冒頭は、来年2026年の爆破シーンから入りました。後でわかるのですが、奈美と一緒に現場に乗り込んだのは板谷由夏が演じる総理大臣で、彼女がDICTを創設しました。彼女らは総理の娘を助けに来たようですが、そんな設定あり得ますか? 森の中を全力疾走する2人を見て、配役は逆のほうがよかったんじゃないかと思ってしまいました」
舞台は現代に変わり、奈美はトクリュウの捜査に戻るが、聞き込みのシーンでは「科捜研」のマリコを彷彿させるほんわかキャラに。
「なんだか奈美のキャラがブレブレなんです。全力疾走に加えバールで襲いかかる強盗犯をパンチ一発で仕留めるなど、渾身のアクションを披露したかと思えば、聞き込みで仲良くなったおばちゃんの病室でカラオケ大会を開いて、Z世代に人気のVaundyの『怪獣の花唄』を披露するおとぼけ人情派になったり……」
かつて超絶音痴が話題になったこともあった沢口だが、歌が上手くなっていたことに感心した人もいるかもしれない。
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