「ホステスを引退してから“目も鼻も大き過ぎる!”って気付いて…」 愛沢えみりが語る整形の光と影 「整形依存」に陥る二つのパターン
【全2回(前編/後編)の前編】
近年、整形を公表するインフルエンサーやYouTuberが激増し、SNSでは数万のフォロワーを持つ「整形垢」(美容整形にまつわる情報を発信するアカウント)も珍しくない。また、美容整形をテーマにした漫画『女の人生に整形って必要ですか?~美容整形の裏側がカオスだった話~』(新潮社)もSNSで大きな話題になるなど、整形は身近かつ、多くの人々の関心を引くテーマとなっている。今回は、美容や整形についてのYouTube・SNSが若者から絶大な人気を集め、美容クリニック「Vclinic」にプロデューサーとして関わる、愛沢えみりさんにインタビュー。初めての整形で収入が激増したというエピソードから、「整形依存」の闇、さらに自身の子どもに整形を勧めるか、などについて幅広くお話を聞いた。
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――まずは初めての整形の内容について聞かせてください。
私が初めて整形をしたのは21歳の頃で15~16年前のことです。200万円ほどかけて、鼻と目を整形しました。
その頃は整形にまつわる情報なんてブログに書いている人がちらほらいるくらいで、本当にごくわずかでした。当時歌舞伎町でホステスとして働いていて、ある日、同僚の女の子の目と鼻がもうガラッと変わって出勤してきたんですよ。それでその子に「どの病院? 先生の名前は?」って質問攻めにして、同じ先生の所に行きました。
当時は病院の数も少ないので、夜の世界の子とかは、みんな口コミで同じ先生の所に通うんですよ。だから、みんな顔がかなり似てましたし、顔を見るだけで「どの先生だ」って分かるくらいでした(笑)。
でも選択肢が少ない一方で、変な病院も少なかったと思いますし、極端に失敗している子とかはあんまりいなかったんじゃないかなあ、と。最近は整形が気軽なものになり過ぎて、「お客さんよりお金優先」みたいな病院も増えてますし、そのせいで手術に失敗するケースも以前より増えている印象があります。
「整形依存」の二つのパターン
――愛沢さんは整形の良い面だけでなく、整形依存など、「陰の面」に関しても啓蒙的に発信されている印象があります。
大きな手術を繰り返して「ザ・整形」って感じの顔になってしまう子は多いですよね……。特に精神的に不安定な子は、整形すること自体が目的になってしまって、ずーっと続けてしまいがちです。本当に良い先生なら、「顔に合わないよ」「その施術は必要ないよ」って言ってくれるものなんですけどね。
整形依存になる子には二つのパターンがあって、一つ目は先ほど言ったような精神的に不安定なタイプです。心に何か闇があって何にでも依存しやすい人っているじゃないですか。そういうタイプはどんどん整形にのめり込んでいきますよね。
二つ目は、整形の達成感に取り付かれるパターンです。「整形で達成感?」と思われる方もいるかもしれませんが、お金を払ってオペを受けるだけで顔面がすごく良くなるって、ものすごくインスタントに脳内麻薬が出て、達成感を感じられるんですよね。
例えば、内面を磨くとか仕事を頑張るとかって、結果が出るまでに何年も時間がかかったりするものじゃないですか。でも、整形だと数時間の手術で、これまでとは違う自分に生まれ変わることができて、周りの見る目も変わるんですよ。しかも最近はSNSもありますから、見た目がかわいくなることで、いいねの数もフォロワー数も露骨に伸びていきますから、よりハマりやすい状況になっていると思います。
本来であれば、内面と外見、どちらも成長させていくというのが望ましいですし、内面がきちんと育っていれば、どこかの段階で「整形はこれくらいでいっか」となるはずなんです。
引退してから自分の顔を見ると「目も鼻も大き過ぎる!」
私がなぜある段階からあまり整形をしなくなったかというと、仕事がものすごく忙しくて、そっちに時間を使っていたからです。元々夜の世界しか知りませんでしたが、その後、雑誌「小悪魔ageha」のモデルをやったり、自分の会社をつくったりしたことで、早い段階で9時から17時で働くような、一般的な感覚も知っていったんです。
でもずっと夜の世界にいる子だと、出勤している時間以外は結構ヒマですし、良くも悪くも普通の環境ではないので、整形をやり過ぎていたとしても、止めてくれる人は誰もいないんですよね。
私の場合、夜の世界を引退してから、今まで自分が関わってこなかった業界の方とお仕事をしたりする機会も増えまして、そこで「自分の顔が夜職過ぎる」って気付いたんです。「目も鼻も大き過ぎる!」って(笑)
私の知る限り、売れてるホステスは100%整形をしてます!(笑) ちゃんと売れていて顔を整形していない子は1人しか知りませんし、その子も体は整形していますね。
後編【「もし子どもが“整形したい”と言ってきたら…」 愛沢えみりが明かす美容整形のウラ側と本音 「200万円の投資で数億円が回収できた」】では、整形をした途端に収入が3倍になったというエピソードなどと併せ、美容整形業界のウラ側について語ってもらう。















