プロ入りなるか 味噌カツ屋の元店員、上智大のエース…“変わり種選手”がドラフト戦線に浮上した!
きな体格とパワーが魅力
近年、NPBに多くの選手を輩出している独立リーグから、2人の選手を取り上げたい。茨城アストロプラネッツ(BCリーグ)の右腕、石野田拓斗と、石川ミリオンスターズ(日本海リーグ石川)の外野手、大坪梓恩だ。
石野田は錦城学園で主戦投手として活躍した。だが、東京経済大進学後は野球部に所属せず、クラブチームのWARRIORS 41(埼玉県草加市)でプレー。その後、信濃グランセローズ(BCリーグ)に入団したが、目立った成績は残せず、1年で茨城に移籍した。
そして、移籍2年目の今季は35試合に登板し、5勝2敗、9セーブ、防御率1.67という見事な成績を収め、最多セーブ賞を受賞した。
常時150キロに迫るストレートは、球速以上の勢いがあり、相手打者から空振りが奪える。鋭く変化するカットボールと、ブレーキのあるチェンジアップのコンビネーションも悪くない。今年25歳になる右腕は、この1年で成長が著しい。リリーフタイプとして面白い存在になりそうだ。
一方、大坪は、身長190㎝、体重105kgの大型外野手だ。千葉学芸を退学後、脳科学者の茂木健一郎氏が校長を務める屋久島おおぞら高校(通信制、千葉キャンパス)に転校。しばらく野球から離れていたが、クラブチームでプレーを再開し、スポーツの専門学校を経て、石川に入団した。
昨季は23試合に出場し、打率.240、3本塁打だった。今季は40試合に出場して、打率.296、8本塁打と大きく成績を伸ばし、最多本塁打のタイトルを獲得した。
日本ハムのアナリストによると、今年8月の日本海リーグ選抜と日本ハム二軍の交流戦の打撃練習で計測された打球速度は、NPB12球団の中でも上位に入る数字だったという。レベルの高い投手への対応には課題を残しているが、大きな体格とパワーは魅力的だ。複数のスカウトは、大坪が出場する試合を視察しており、ドラフト指名を検討する球団も少なくないようだ。




