民放キー局に“異変”が!? 「企業のテレビ離れが始まるかも」 番組改編を抑えざるを得なかったウラ事情

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 民放キー局にとって、春と秋は特別な季節とされる。毎年4月と10月は多くの新番組がスタートする番組改編の時期だが、今秋はそこにちょっとした異変が。

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改変率1ケタ

「9月上旬、日本テレビをはじめテレビ朝日、TBS、フジテレビ、テレビ東京が10月からの番組改編の中身を発表したのですが」

 とはテレビ担当記者。

「テレビ業界では、すべての時間帯のうち番組の終了や新設、放送時間の変更がある割合を改編率という数値で表します。例年とは異なり、今秋はほとんどの局でこの数値がわずか1ケタになりました」(同)

 例年、テレビ局は視聴率の獲得にあれこれ頭を悩ますことから、数値が高くなる傾向にあるとされる。

「全日帯(午前6時~深夜0時)では、日本テレビが3.6%、テレビ朝日が7.5%、TBSが2.13%、テレビ東京が5.1%と1ケタ台でした。唯一、中居正広氏(53)の性暴力問題などの影響で、今年3月期決算が120億円の営業赤字となったフジテレビだけが、10.05%と2ケタだったのが印象的です」(同)

各局の思惑

 各局とも、昨年同時期の改編率からは数値が数%低くなっているが、

「小幅な改編を示す数値からは各局の思惑が透けて見えます。2%台と最も低かったTBSの数値は過去15年で最低。昨年度の個人視聴率部門は全日帯で2位につけた影響でしょう」(前出の記者)

 TBSは、ここ数年にわたる視聴率競争で、首位を争う日テレとテレ朝に食い込む健闘を見せている。

「好調を維持するため、各クールでコンテンツが入れ替わる連ドラやアニメ以外には触れない“無改編”としたとみられています」(同)

 ライバル局も同様で、

「日テレは今年4月の改編で全日帯が11.3%と編成を大きくいじった。それが奏功して視聴率が好調なこともあり、今回は小幅な改編にとどめたようです」(同)

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