宮崎美子がアニメ映画で新境地「声だけで伝わる」 無期懲役囚の恋人役で感じた“声優の奥深さ”とは
新たな挑戦
俳優・宮崎美子(66)が、アニメ映画「ホウセンカ」(10月10日公開、監督・木下麦)で声優として新たな挑戦を果たした。本作は無期懲役囚の老人・阿久津(小林薫)が死を前に、喋るホウセンカと対話を重ね、自らの人生を回想する物語。宮崎は阿久津の恋人でシニアになった那奈を演じた。(全2回の第1回)
***
【写真】「ナイスバディ」「セクシーです」…スリットから美脚も。大胆なチャイナドレス姿の宮崎美子
宮崎は収録を振り返り、「声の仕事は好きなので、とても嬉しかったです」と笑顔を見せた。これまで映画やドラマ、舞台など多くの作品で経験を積んできたが、アニメーションというジャンルはまた特別だった。
収録は約2年前。「だから、随分待たされた気がします。絵に声を合わせるのは大変だと思ったのですが、絵が声に合わせてくれるんです。助けてもらえる感じがあって、すごく新鮮でした」。
通常、俳優は表情や仕草といった身体表現を駆使するが、声だけで感情を伝える声優の仕事は異なる難しさがある。しかし宮崎は「表情をつけなくても気持ちを込めれば伝わるし、絵がきちんと受け止めてくれる。声優という仕事の奥深さを実感しました」と手応えを口にする。
「ホウセンカ」は、「オッドタクシー」の木下麦が監督、キャラクターデザイン、此元和津也が脚本。「映画大好きポンポさん」「夏へのトンネル、さよならの出口」などで高い評価を受けるスタジオCLAPが製作し、「アヌシー国際アニメーション映画祭2025」の長編コンペティション部門に正式出品された話題作だ。
無期懲役囚の老人・阿久津(小林)が死を前に、喋るホウセンカ(ピエール瀧)と対話を重ね、自らの人生を回想する物語。主人公の阿久津と恋人・那奈は小林薫と戸塚純貴、宮崎と満島ひかりが“現在”と“過去”を演じ分けた。
最初に台本を読んだとき、宮崎は正直に「花が喋るってどういうこと? と思いました」と明かす。「でも読み進めていくうちに、そういう仕組みの物語なんだと分かってきたんです」。
[1/2ページ]


