自民党が欲しいのは進次郎よりも滝川クリステルか ファーストレディとしての自覚がにじむ発言も

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 10月4日に行われる自民党総裁選で最有力候補とされる小泉進次郎農水相(44)。小泉氏に対しては早くも政策面や危機対応力、実績の面で不安の声も上がるが、ライターの冨士海ネコ氏は、「防波堤」として重要になってくるのが、妻・滝川クリステルだと指摘する。

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 セクシー総理大臣、誕生なるか。10月の自民党総裁選を巡り、最有力候補とされる小泉進次郎農水相には、常に期待と不安のまなざしが同時に注がれている。父・純一郎氏譲りのカリスマ性、若さと見栄えの良さは世代交代の象徴として歓迎される一方、政策面や危機対応力については不安視されている。それは経験不足であることだけでなく、内容よりキャッチーさを追求しがちな彼の発言にもよるものではないだろうか。

 2019年の国連気候行動サミットでの「セクシー」発言や「進次郎構文」など、確かに進次郎氏の発言は記憶に残る。しかし、「具体性に乏しい」「言葉遊びに終わる」との批判も根強い。SNSが普及した時代にあって、進次郎氏の「ワンフレーズ政治」は容易に拡散するが、それは同時に炎上の火種にもなりうる。

 仮に「小泉総理」誕生の場合、危惧されるのは失言や判断ミスだろう。その際、もし自民党のベテラン議員が火消し役を担えば、「身内に甘い」と批判が噴出する。しかし、美しく賢い妻ならどうだろう。そう、登場するのが滝川クリステルさんなら話は違ってくる。

 東京五輪招致のプレゼンで世界をうならせた、クリステルさんの「お・も・て・な・し」。美貌のフリーアナウンサーがアンニュイなほほ笑みをたたえながら繰り出した一言は、「セクシー」発言に引けを取らない印象的なフレーズとして、今も国民の脳裏に刻まれていることだろう。東京五輪招致の女神として一手に好感度を集めたクリステルさんが、期待の若手議員である進次郎氏との結婚を発表した時は大きな祝福に包まれた。結婚・妊娠報告を首相官邸で行うという異例の対応は、周囲からの「ファーストレディ」への期待を感じさせるものだった。

 つい先日も、元法相である河井克行氏が、「そこまで言って委員会NP」(読売テレビ系)で「滝川クリステルのファーストレディは見たい」と発言したことが物議を醸している。ただ、もしも進次郎氏が自民党総裁になった場合、クリステルさんに求められるのは「ファーストレディ」という単なる伴侶としての振る舞いではなく、むしろ夫の政治生命を守る「防波堤」としての役割が期待されているのではないかと思うのである。

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