「ステマが重い十字架に」 自民党新総裁は早期の解散総選挙に打って出られるか

国内 政治

  • ブックマーク

想定外のトラブルやリスク

「かりに衆院で与党で過半数を奪還できるなら、その余勢をかって参院でも無所属議員などへの説得工作などを通じて選挙を経ずに過半数を取り戻せるかもしれない――そんな楽観的な見方も当然出てきます。それを受け、首相(総裁)は権力を行使したい欲求にかられ、少し前までは想定しなかった解散総選挙に打って出ることになるわけです。しかし、情勢調査は選挙期間中のトラブルまで想定していませんからね……」(同)

 昨年の衆院選では、裏金作りの指摘を受けて自民から非公認となった候補者側に同党から政党助成金2000万円が公示直後に振り込まれていたことを「赤旗」が報じた。自民の森山裕幹事長は党支部への「活動費として支給した」ことを認めた。

「この2000万円支給問題は与党過半数割れのきっかけとなりました。今年7月の参院選でも自民の鶴保庸介参議院予算委員長が“運のいいことに能登で地震があった”などと被災地を逆なでする発言をしました。これで“3~4議席減った”との指摘もあり、参院での与党過半数割れの戦犯ということになっています。情勢調査が悪くなくても選挙期間中にさまざまなトラブルやリスクがあることを踏まえると、よほどのことがない限り、解散には慎重になるのではないかと見ています。当然、今回報じられたステマ・コメント問題も国民の間で記憶が新しいうちは、誰が首相になったとしても解散を躊躇する要因になるのではないでしょうか」(同)

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。