Perfume、人気の理由 「広島のローカルアイドル」から時代を象徴する「文化的アイコン」に
年内で活動をひと区切り
あ~ちゃん、かしゆか、のっちから成る3人組ユニットのPerfumeが、年内で活動をひと区切りして“コールドスリープ”に入ることを発表した。彼女たちにとってメジャーデビュー20周年となる記念日の2025年9月21日に、オフィシャルサイトでこのことが明かされた。【ラリー遠田/お笑い評論家】
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ほかのアイドルグループやアーティストユニットの多くが短期間で入れ替わり、どんどん世代交代していく日本の音楽シーンにおいて、これほど長い期間にわたって第一線で注目を集め続けたケースは珍しい。
9月22・23日には東京ドームで単独公演「Perfume ZO/Z5 Anniversary "ネビュラロマンス" Episode TOKYO DOME」も行われた。メジャーデビューから20年が経った今も、彼女たちは精力的に活動を続けていて、現役のスターとして輝きを放っている。Perfumeがここまで人気を維持することができた理由は何なのか。
第一に挙げられるのは、彼女たちの音楽性が常に革新を続けてきた点である。Perfumeと言えば、中田ヤスタカが手掛けるデジタルサウンドと3人のボーカルが重なり合う独特の音楽スタイルが特徴的である。デビュー当初からテクノポップを基盤としつつ、時代ごとの流行や音楽トレンドを巧みに取り入れ、楽曲の質を更新してきた。
2007年にリリースされた「ポリリズム」が大ヒットを記録したことで、彼女たちはスターダムに躍り出た。それ以降もキャッチーさと実験性を兼ね備えた楽曲を数多く送り出してきた。常にアップデートされた楽曲を提供していくという姿勢が、ファンを飽きさせず、世代を超えて新たなリスナーを引き寄せ続けることにつながった。
第二に重要なのは、ライブパフォーマンスの圧倒的な完成度である。Perfumeのコンサートは、音楽ライブであると同時に、テクノロジーとパフォーマンスを融合させた総合芸術だった。プロジェクションマッピングや最新の照明技術、ARやVR的な演出をいち早く取り入れ、観客に「未来の音楽体験」を提示してきた。緻密に構築された振り付けを、3人が息を合わせて完璧にこなす姿は、一種の芸術作品のような美しさを持っていた。
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