小泉進次郎氏に「出馬に関して、妻と話し合ったのか」と聞くと、顔が曇り… 「滝川さんはいい顔をしていない」との指摘も

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【全2回(前編/後編)の前編】

 自民党総裁選で圧倒的な議員票を背景に、優位に戦いを展開するのは小泉進次郎農水相(44)だ。懸念材料である討論会の失言にも“対策”が講じられ、早くも「小泉新総裁誕生」がささやかれる中、党内はすでに「人事」「連立」「総選挙」を巡って喧(かまびす)しくなっている。

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 自民党総裁選が告示された9月22日正午ごろ、東京・永田町の衆議院第一議員会館地下1階「大会議室」は熱気に包まれていた。小泉農水相の出陣式である。会場には、菅義偉副総裁(76)や加藤勝信財務相(69)をはじめ、多くの国会議員や代理の秘書らがひしめいた。

 加藤氏のあいさつに続き、マイクの前に立った小泉氏は、

「緊張感を持った戦いを最後までしたいと思います」

 と、出馬を宣言。その後、朝日健太郎参議院議員(50)が「エイエイオー」と声を張り上げると、小泉氏は陣営の議員らと共に満面の笑みで右腕を高く突き上げたのだった。

「自民党再生の取り組みが、政治家としての原点」

 約1時間後……。小泉氏の姿は党本部にあった。高市早苗前経済安全保障相(64)、林芳正官房長官(64)、小林鷹之元経済安全保障相(50)、茂木敏充前幹事長(69)ら四人の候補者と共に所見発表演説会に臨んだのだ。

 小泉氏は、自民党が野党に転落した2009年、当時の谷垣禎一総裁が車座対話を重ねたことを振り返り、党の再建をこう訴えた。

「初当選したばかりの私も谷垣総裁の方針に従って地方を回り、国民の皆さまから厳しい声を頂きながら、どうすれば自民党を立て直せるか考え続けた日々でした。まさに、自民党再生の取り組みこそ、私の政治家としての原点です」

 政治部デスクが小泉氏の政策について解説する。

「小泉氏は前回、選択的夫婦別姓制度の導入や解雇規制の緩和を打ち出し、党内から反発を招きました。しかし、今回は木原誠二選挙対策委員長(55)が陣営を掌握。ガソリンの暫定税率の廃止など物価高対策を柱に据える方向へ軌道修正しました。また、小泉氏は石破茂首相(68)に“石破路線”の一部を引き継ぐ考えを伝えています。防災庁の設置やコメ増産が公約に盛り込まれたのはその表れです」

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