“待望論”に愛子さまご自身の本心は…昭和天皇第1子「成子内親王」と重なる前向きで質素な生き方
叔母のティアラ
また、こうも記している。
〈育ちざかりの子供達の為に、栄養がかたよらないように、そして、おいしく頂ける様にいろいろ工夫しなければならない(中略)衣服でも、子供たちのものは皆つくる事にした。子供のものは、すぐよごれるし破けたりする(同)布地を一々買ったり洋服屋に出していたのではとても大変だから、なるべく主人や私の着古しをなおしてこしらえる(同)これも又やりくり暮しのたのしみである〉
その筆致からは我が子への深い愛情が見て取れる。さらには「子供には子供の世界がある(中略)私たちはつい大人の考えから、ああして、こうしてと指図して美しい子供心を圧迫してしまうことが度々あるのではないだろうか」と振り返っており、あまねく年少者に心を寄せていたこともよく分かる。
ここから読み取れる“質素”と“博愛”というキーワードは、愛子さまにも当てはまる。
国民とともに歩むという、上皇陛下から天皇陛下に受け継がれたご姿勢を継承している愛子さまは、成年を迎えた際に着用されたティアラが慣例に則って新調したものではなく、叔母に当たる紀宮さま(現在の黒田清子さん)から借り受けたものだったことで話題となった。
これは新型コロナウイルス禍で苦しんでいた国民生活に配慮したもの。このティアラは黒田さんが内親王として成年を迎えた際、私的な費用である「お手元金」で制作された品だった。
また昨年4月、社会人1年生となったばかりの愛子さまは、私的に東京・目白の母校を訪れて「オール学習院の集い」にご参加。この際にはニュース映像から愛用のスマホがiPhoneであることがクローズアップされ、SNSやニュースサイトのコメント欄は「カメラのレンズ数や位置から機種はiPhone7か8の古い機種。16万円を超える最新機種ではないところが庶民的だ」などと称賛であふれた。
“質素な庶民派”との人物評や親しみやすさが度々取りざたされる愛子さまは9月に入り、21年前に震災に見舞われた新潟県に足を運ばれた。中越地震の被災地・小千谷市や長岡市で現地の子供たちに「どんなお遊びが好き?」などと慈しむように声をかけられる姿も、ネットニュースの動画などで映し出された。
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