オフにFA移籍するのは誰だ!? 阪神近本、中日柳は残留か…オリックスと楽天、ヤクルトからは流出する危険性も

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打撃不振で一度は登録抹消に

 近本以上に移籍の可能性が高いとみられる選手がいる。それは山岡泰輔(オリックス)と辰己涼介(楽天)だ。

 山岡は2016年のドラフト1位で東京ガスからオリックスに入団した。1年目から先発ローテーションに定着すると、3年目には13勝4敗、勝率.765で最高勝率のタイトルを獲得。その年のオフには、侍ジャパンの一員として、プレミア12に出場した。2023年以降は成績を落としているが、今年も中継ぎ陣を支えて、38試合に登板するなど、存在感を示している(9月17日現在)。

 ある球団の編成担当者は、山岡について、こう話している。

「ここ数年は少し成績を落としていますが、どちらかといえば本人の問題というよりも、起用法がなかなか定まらなかったチーム事情が影響しているように見えます。ちゃんと先発として起用すれば、十分ローテーション投手として活躍できる力はあるでしょう。それに加えて、年俸(推定年俸6800万円)が人的補償の必要がないCランクであるため、他球団は獲得しやすい。山岡が権利を行使すれば、かなりの球団が獲得調査に動くことは間違いないでしょう」

 一昨年は山崎福也(オリックス→日本ハム)が6球団、昨年は石川柊太(ソフトバンク→ロッテ)が5球団による争奪戦となった。さらに、人的補償の必要がないCランクの選手は人気になることが多い。それを考慮すると山岡が近本以上の人気を集めることも十分に考えられる。

 辰己は2018年のドラフト1位で立命館大から入団した。1年目からいきなり124試合に出場し、昨年は最多安打のタイトルを獲得、その年のオフは侍ジャパンの一員としてプレミア12で活躍した。

 今年は開幕からの打撃不振で一度は登録抹消になったものの、5月に一軍に復帰した。20盗塁を記録し失敗は0であるなど、走塁面でも進化を見せている(9月17日現在)。

 前出の編成担当者は、辰己の評価が高くなる理由について、次のように語っている。

「1年を通してしっかりセンターを守れるところが大きいですね。昔に比べて広い球場が多いので、センターに守備力のある選手を固定できるかどうかが、チームにとって重要になっています。あれだけの足と肩があって、それが実際のプレーに生かされる選手はなかなかいないでしょう。ちょっと変わり者というキャラクターを気にする声もあるようですが、プロの選手は皆何かしら変わったところがある人間が多いですから(笑)。打撃は、若い頃と比べると、ムラがなくなってきた印象です。近本と比べて年齢的にも若く、そこまで大型条件を提示しなくても獲得できる可能性がある。その点も魅力ではないでしょうか」

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