「風水師」を自称する人も… 伊東市議選に出馬するとウワサの“田久保市長派”とは? 「不信任を阻止できるかもしれない」

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 静岡県伊東市の田久保眞紀市長(55)が起死回生の策を練っているという。議会が解散し、選挙戦が実質スタートした現地を取材すると、「田久保派」とうわさされる7人の候補者の存在が浮かび上がった。

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7人の“田久保派”で不信任を阻止

 10月12日に告示を迎える伊東市議選(19日投開票)について、地元紙記者がこう話す。

「定数20に対し、2年前の前回選挙では計30人の候補者で争われました。今回は解散前の市議らに加え、新人がどれだけ名乗りを上げるのか、全く見通せない状況です。最大の注目点は、議会で孤立無援だった田久保市長の援軍となる候補が現れるかどうかです」

 9月1日に全会一致で不信任決議案が可決されると、田久保氏は議会解散に踏み切り、延命を図ったと批判された。ただし選挙後の新議会で再び不信任案が可決されれば、今度は自動失職となる。

 それを回避するシナリオとして、

「再度の不信任案可決には、市議の3分の2以上の出席と過半数の賛成が必要です。一方で田久保氏を支持する市議が最低7人いれば、彼らが欠席することで出席要件は満たせなくなり、不信任を阻止できます」

 と明かすのは、前副議長の青木敬博氏(54)である。さらに続けて、

「すでに現時点で、“田久保派”とみられる候補が4人出馬するとの情報が出回っています」

“風水師”に“イスラム研究者”

 そのうちの一人は、伊東市内でヒーリングサロンを営み、「風水師」を自称する60代の女性だという。

 彼女は自身のフェイスブックに度々、市長を擁護するコメントを載せ、8月には争点となっている新図書館やメガソーラー建設問題について、〈田久保市長がいてくれるから止まっているんです〉と投稿した。

 サロン周辺を取材すると、近隣住民の一人が「出馬するかもといううわさは聞いた」と話す。そこで本人を直撃するも、「取材拒否です」と言って口を閉ざした。

 2人目は東京大学イスラム学研究室に在学した、女性のイスラム研究者。彼女も9月に入って、自身のフェイスブックに〈(市政の)正常化へと舵を切れるのは、今の伊東において田久保さんしかいません〉と投稿していた。

「前回市議選に出て落選した50代の男性もうわさされる一人です。田久保氏の続投を求めオンライン署名を募ったり、不信任案の発端となった学歴詐称問題を追及していた中島弘道前議長に公開質問状を提出したこともあります」(青木氏)

 本人に電話で取材を申し込んだが、「対応できない」との返答だった。

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