テレ朝は「科捜研」を「やめたくてもやめられなかった」…沢口靖子がこの秋「月9」に“電撃移籍の”ワケ

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やめたくてもやめられなかった「科捜研」

「むしろ、ここまで数字が落ちると、制作費にうるさくなってくるでしょう。『科捜研の女』は東映京都撮影所で撮影されていますが、演者を筆頭に専属メイク、プロデューサーなどの新幹線代、ホテル代、食費、いわゆる“アゴ・足・枕”がバカにならない金額です。時代劇が衰退した今、東映京都のスタッフを養うためのドラマになっていましたから。そうはいっても、テレ朝にとって東映は大株主であり、沢口はじめ、斉藤由貴、長澤まさみ、旬の若手女優である上白石萌音と萌歌の姉妹、浜辺美波らが所属する東宝芸能の手前もあって、『科捜研の女』はやめたくてもやめられない状態だったと思います」

 そこへ降って湧いたのがフジの「絶対零度」だったわけだ。

「フジはフジで、のっぴきならない事情がありました。中居正広氏の性加害問題によってCMが入らなくなったばかりか、視聴率の取れる超一流俳優が出演してくれなくなった。月9を見ても、7月期の『明日はもっと、いい日になる』は福原遥(27)や林遣都(34)の若手を起用したものの平均視聴率は5・6%、最高でも7・1%にとどまった。ところが、中居問題の前にブッキングした4月期の小泉今日子(59)と中井貴一(63)の『続・続・最後から二番目の恋』は平均7・7%、最高9・4%と二桁に迫る勢いを見せ評判も良かった。“アラ還”主演でもここまで数字が取れるのだったらと、沢口に声をかけたのかもしれません」

 沢口は今年6月に還暦を迎えたばかりだ。

「小泉とは同学年になります。ちなみに『続・続・最後から二番目の恋』はシリーズ3作目、『絶対零度』はシリーズ5作目ですから、スポンサーも説得しやすい。何より沢口靖子が主演となれば、イメージを大事にするスポンサーを説得しやすいですからね」

「科捜研の女」を放送しないテレ朝にとっても、「絶対零度」を放送するフジにとっても、ウィンウィンだったのかも。もっとも、そう簡単に問屋は卸さないという。

 後編【沢口靖子「還暦で月9ヒロイン」に勝機はあるか 「『科捜研の女』のイメージが強すぎて…」】では、10月スタートの「絶対零度」こそ彼女にとって正念場になる理由について探る。

デイリー新潮編集部

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