テレ朝は「科捜研」を「やめたくてもやめられなかった」…沢口靖子がこの秋「月9」に“電撃移籍の”ワケ

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

 10月6日にスタートするフジテレビの月9ドラマ「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」の主演は沢口靖子(60)だ。彼女がフジ制作の連ドラに主演するのはなんと35年ぶり。月9ドラマには初出演で、同枠の主演女優としては最年長となる。(前後編の前編)

 ***

 となると、沢口の主演で昨年7月期にseason24が放送されたテレビ朝日の「科捜研の女」はどうなるのか。民放プロデューサーは言う。

「一部メディアではすでに打ち切りとの報道もありますが、今のところテレ朝は発表していません。とはいえ、少なくとも年内に放送される可能性はなくなりました」

「科捜研の女」は1999年に放送が始まって以来、木曜20時の木曜ミステリー枠で放送されていたが、2022年にその枠が廃止された。22年のseason22は火曜21時に移動したが、この枠は若者向けドラマ枠となり、23年のseason23から水曜21時枠となった。水曜21時枠では、今年7月期に大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒のトリプル主演の「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」が放送され、10月からは「相棒」のseason24がスタートする。確かにこの枠で放送される可能性はない。

「ちなみに、テレ朝はゴールデン帯の連ドラ枠は、水曜21時、火曜21時、木曜21時の3つあります。10月期、火曜21時は大泉洋が主演の『ちょっとだけエスパー』、木曜21時は天海祐希が主演の『緊急取調室』の第5シーズンが始まるので、そちらにも空きはありません」

「緊急取調室」は終了したはずでは?

悲運の劇場版「キントリ」

「21年7月期に第4シーズンが放送され、翌年公開の劇『場版 緊急取調室 THE FINAL』で完結するはずでした。ところが、22年7月に安倍晋三首相の銃撃事件が発生。劇場版に首相が襲撃されるシーンがあったことから公開延期となり、改めて23年6月公開となったものの、公開直前に首相役の市川猿之助の自殺幇助事件が起こり再び延期に。猿之助の代役を石丸幹二が務めて撮り直され、今年12月末の公開となりましたが、さすがに時間が経ちすぎた。そこで公開前に第5シリーズを放送して劇場版につなげることにしたのでしょう」

 現在放送されている日本の連ドラの中で最も長く続いている「科捜研の女」の放送枠がないなんて……。

「これまで『科捜研の女』が放送されなかった年もありましたから、来年、復活する可能性もないわけではない。けれど、常時、二桁の視聴率が当たり前の人気ドラマも近年では数字が落ちてきました。09年のseason9の平均視聴率は14・5%、1年通して放送した19年のseason19も平均11・6%を取っていましたが、昨年のseason24は平均7・3%まで落ち込みましたからね(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)」

 やはりマンネリということだろうか。

「ここまで継続したドラマですから『水戸黄門』(TBS)同様マンネリは当たり前で、むしろそれがシニア層の人気を呼んでいたと思います。数字が如実に落ちてきたのは、放送枠を引っ越した頃と重なります。決まった曜日、決まった時間に放送していた『科捜研の女』ですが、20時スタートから21時スタートとなり、曜日もコロコロ変えられたために視聴者が離れた可能性があります」

 テレ朝も悔やんでいるのではないか。

次ページ:やめたくてもやめられなかった「科捜研」

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。