坂口健太郎を「お兄ちゃん呼び」していた永野芽郁 「計算にしか見えない」の声も… なぜ「妹アピール」は嫌われるのか
俳優・坂口健太郎(34)が一般女性と交際、同棲する一方、女優の永野芽郁(25)とも親密な関係だったと「週刊文春」が報じた問題。ライターの冨士海ネコ氏が分析する、男性タレントを「お兄ちゃん」呼びする女性タレントが嫌われやすい理由とは。
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「けん兄」。永野芽郁さんがドラマ共演をきっかけに坂口健太郎さんをそう呼んでいたことは、公然と語られてきたエピソードだ。仲は良いけど、あくまで妹のように懐いているだけ。そういう健全な距離感を演出する呼称だったはず。だが週刊誌で坂口さんの同棲愛が報じられ、永野さんと交際したことも明らかにされると、「妹キャラ」はやはり「偽装」だったと反感を買っている。田中圭さんとの不倫疑惑以降、表舞台から姿を消している永野さんだが、再び女性ファンから冷たい視線を浴びることとなってしまった。
しかし永野さんのケースは特別ではない。以前から芸能界で「お兄ちゃん呼び」は親しさをアピールするための便利な戦術だった。古くは美空ひばりさんと宝田明さん。昨今でも綾瀬はるかさんが西島秀俊さんを「お兄ちゃん」と呼んでいると舞台あいさつで明かしたことがあった。だが今では、男女間の一線を曖昧にしながら特別な近しい関係性を確保する手法として、嫌悪の対象になっているのではないだろうか。
かつては片寄涼太と結婚した土屋太鳳も 安全な距離を装いながら、特別な親しさを示す二重性
今も芸能界で、「妹キャラ」を売りにする女性タレントは少なくない。例えば、山本舞香さん。彼女はMY FIRST STORYのHiroさんと結婚したが、義兄であるONE OK ROCKのTakaさんともともと仲が良く、以前から「仲良しのお兄ちゃん」とSNSなどでは公表していた。さらにバラエティー番組ではTOKIOの松岡昌宏さんのことも「お兄ちゃん」と呼ぶなど、芸能界にたくさんの「お兄ちゃん」がいる人である。ただ「大物」男性タレントばかりと距離の近さをアピールする姿には、ほほ笑ましさというよりも嫉妬や嫌悪感を抱く向きもあったのではないか。
また、実際に「兄」と結婚した女優が土屋太鳳さんである。映画「兄に愛されすぎて困ってます」で、片寄涼太さんと血のつながらない妹役で共演した土屋さんは、撮影後も片寄さんのことを「お兄」と呼んでいた。しかし共演から6年後、片寄さんとできちゃった結婚を発表。土屋さんの高い声や甘えたような口調も相まって、祝福の声よりも「妹アピールで近づくあざとい女性」というアンチコメントを多く引き寄せてしまった。
こうした面々の登場によって、もはや妹キャラ=無邪気ではなく、計算高さの象徴に変わってきたのではないだろうか。特に男性タレントのファンにとっては「自分が入り込めない領域を独占している」のに、「清純で潔白なイメージを保つ女性」といういいとこ取りに見えてしまう。
永野さんの場合は、ドラマの宣伝とはいえ、共演した俳優の膝の上に乗る写真が公開されたこともあって、人気の源泉だった「人懐っこさ」が逆にあだとなってしまった。SNSでは「計算にしか見えない」「妹ポジション売りはもう古い」という辛辣(しんらつ)な声が溢れている。
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