意外と多い「シングルマザー」グラドル事情 小学生ママが語る「働き方」「ファンの反応」「子にどう伝えるか」

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町内会の「姫」に

――為近さんは以前は人とコミュニケーションを取るのが苦手だと話していましたが、子供会や町内会にも積極的に顔を出している。

為近:子供のことをみんなに知ってもらうためです。うちはシングルだから、万が一の時に見てくれる大人たちが増えると思って。今は子供が遊びに行く時や登下校の時にも、見回りのパトロールをしている町内会の人たちが声をかけてくれるんです。大変ですけど、やって良かったなって思います。

――町内会でお年寄りから「姫」と呼ばれているそうですね。

為近:うちの父親も町内会にいるから「為近さん」だとどちらかわからないので、それで姫と呼ばれるようになって。この間、撮影会が終わって夜道を帰っていると、自転車に乗った怪しい人についてこられていたんですよ。化粧も髪型もちゃんとしてたから「私がかわいくて狙っているのかな」と自意識過剰に思っていたら「姫!」って声をかけられて。町内会のおじさんでした(笑)。

はじめた「もうひとつの仕事」

――なるほど“オタサーの姫”的なものではないんですね(笑)。最近ではグラビア以外でもドライバーとして働きはじめたとか。

為近:今年4月から福祉施設の送迎ドライバーとして働いています。生活に支援が必要な障害を持っている方が利用する車のドライバーで、利用者さんと話したり、楽しいです。若い男の子で、アイドル好きな利用者さんがいて、私のことも好いてくれていて、会うたびに「好きな色は?」とか私の好きなものをたくさん聞いてくれます。

――グラビアはいつまで続けようと思っていますか。

為近:需要があるまでは。ただ需要がなくなった後のセカンドキャリアを考えた時、アイドル、グラビアアイドル、そして結婚と普通の仕事についたことがなかったんですよ。履歴書に書ける経歴と考えて、送迎ドライバーの仕事についた部分もあります。送迎先の福祉施設のヘルパーさんに「為近さんはまだ若いし体力があるからヘルパーをやりなよ」と言われていて、そういう道もあるなと考えてます。

――最初に取材してからずいぶんたちますが、為近さん、以前よりずっと丸くなりましたね。

為近:自分で思うんですけど、良い方向に変わりました。社会に適応できる人間になってきたのかな。人をバカにしなくなりましたね。以前は人をバカにしまくっていたので。人を下に見ることで自分のメンタルを保つという、そういうひねくれた生き方をしていました。それが結婚中に精神的にすごく傷つけられたことで、周りに優しくしようという気持ちが出てきました。

 昔はやってもらって当たり前と考えていたので。今は周りにちゃんと優しくされたら、自分でも何かを返そうということが考えられるようになってます。やっと感謝できる人間になりました(笑)。

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 別記事「突如“子持ちで離婚協議中”と明かしファン騒然…為近あんなが語る『告白のワケ』とシングルマザー生活」では、シングルマザーであることを明かした直後(4年前)の本人をインタビュー。公表以前から、彼女がママであることを知っているであろう人物からSNSで嫌がらせを受けていたという。

徳重龍徳(とくしげ・たつのり)
ライター。グラビア評論家。ウェブメディアウォッチャー。大学卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。記者として年間100日以上グラビアアイドルを取材。2016年にウェブメディアに移籍し、著名人のインタビューを担当した。その後、テレビ局のオウンドメディア編集長を経て、現在はフリーライターとして雑誌、ウェブで記事を執筆している。著書に日本初のグラビアガイドブック「一度は見たい! アイドル&グラビア名作写真集ガイド」(玄光社)。noteでマガジンを連載中 X:@tatsunoritoku

デイリー新潮編集部

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