12歳で子役デビューも…20代は恵比寿の飲食店でバイト「客と喧嘩しかけた」 それでも俳優を辞めなかった理由
遠藤雄弥インタビュー後編
映画「男神」(井上雅貴監督、9月19日公開)でホラーに初挑戦した俳優の遠藤雄弥(38)は、2000年に山崎貴の初監督映画「ジュブナイル」でデビューし、25年のキャリアの持ち主。子供の頃から芝居に触れ、今や演技派としての評価を受けるが、20代には本業では食べていけない不遇時代もあったと明かす。(前後編の後編)
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今や「ゴジラ-1.0」で知られる山崎貴の監督デビュー作で子役デビュー。当時は12歳だった。
「母に勧められて児童劇団に入り、毎週日曜日のレッスンに通っていました。『ジュブナイル』のオーディションに受かって映画の世界に入ったのが最初。当時は『スター・ウォーズ ファントム・メナス』が公開された後で、SFXに興味を持っていました。子供ながらに山崎監督と同じ方向を向いている気がして、ワクワクしていました。自分が山崎組出身ということが、俳優を続けるひとつの大きなモチベーションになっています」
その後はNHK連続テレビ小説「ちゅらさん」(2001年)にも出演。ヒロイン(国仲涼子)の初恋の相手の兄役だったが、第1週で他界してしまう役ながら、その後も何度も登場する異色のキャラクターだった。
「あの頃は芝居そのものより、沖縄に行けるのが嬉しかったのですが、いまだにドラマのことを言ってくださる方がいます。改めて沖縄のロケーションが素晴らしいですし、岡田惠和さんの脚本が素敵だなと思います。『虎に翼』で朝ドラに出させていただいた際にDV夫として登場して、その頃、『ちゅらさん』の再放送も同時にあったりして。ギャップがすごい。長くやっていると、こんなこともあるんだな、と思ったりしました」
10代後半から20代前半は、若手俳優集団D-BOYSの一員として活動した。「テニスの王子様」が代表作だ。
「当時は“芝居をするアイドル”のような感覚で、与えられた仕事をひたすらこなすだけでした」と振り返る。しかし、25、6歳を迎え、「もっと能動的に芝居に取り組まなければ」と気づく。
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