「交流戦7連敗」の阪神は日本シリーズで「パ・リーグの強豪」を倒せるか? 阪神OBは「今年は解説者泣かせの予測不可能なシリーズになる」と指摘

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 プロ野球のセ・リーグは、阪神が史上最速となる9月7日に優勝を決めた。一方、9月10日現在(以下同)、パ・リーグでは大混戦が続いている。首位は75勝46敗のソフトバンクで、マジック15が点灯。2位は73勝50敗の日本ハム、3位は64勝57敗のオリックス。そのため「日本シリーズで阪神がパ・リーグに勝てるかどうか」という議論がファンの間で盛り上がっている。

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 担当記者は「何しろ阪神が優勝した際、2位の巨人とは17ゲームの差が付きました」と言う。

「もちろんクライマックスシリーズ(CS)で阪神が敗退する可能性もあります。とはいえ、野球ファンは“セ・リーグ無双”の阪神が日本シリーズに進出するという前提に立ち、大混戦を繰り広げているパ・リーグの3チームと対戦したらどうなるか、という議論を楽しんでいます。そして多くのファンが指摘するのが交流戦で阪神が苦戦したことです」

 今季の交流戦の順位表を見ると、首位のソフトバンクから6位の楽天までパ・リーグの6球団が上位を独占。阪神は8勝10敗と負け越し、順位は8位だった。

「興味深いことに、阪神はパ・リーグ2位の日ハムには2勝1敗で勝ち越し、3位のオリックスには3連勝しました。ところが西武と楽天に6連敗、さらにロッテ戦の初戦も敗れて7連敗。最終戦のソフトバンクにも1勝2敗と負け越したのです。ちなみに阪神の藤川球児監督は優勝した際、この7連敗で『自分が強くなった』と振り返っています。いずれにしても今季の阪神は強力投手陣が圧巻の投球です。野球ファンは『阪神投手陣がパ・リーグ進出チームの打線を封じ込めるかどうか』に関心を持っているようです」(同・記者)

短期決戦の恐ろしさ

 さらに独走で優勝した阪神と、大混戦を経験したパ・リーグ3チームの違いも影響を与えるのではないかという声もある。

「最終的にはCSで引き締まるのでしょうが、史上最速でのリーグ制覇を果たしたがゆえに、阪神がCSファイナルステージの初戦直前まで緊張感を保ち続けるのは至難の業でしょう。一方、パ・リーグはソフトバンクにマジックが点灯しているとはいえ、まだまだ日ハムにもチャンスは充分にあります。少なくともセ・リーグのような独走チームは存在しないので、上位3球団は緊張感を失わないままCSに突入することになります。この差が日本シリーズにどう影響を与えるのかも、ファンが注目するポイントのようです」(同・記者)

 ヤクルト、巨人、阪神でプレーし、日本シリーズを3回経験した野球解説者の広澤克実氏は「パ・リーグはどこのチームが進出を決めたとしても、阪神との日本シリーズは解説者泣かせの予測不能な展開になると考えています」と言う。

「そもそも短期決戦ですから、レギュラーシーズンではあり得ないようなことが起きてしまいます。昨年の日本シリーズでもDeNAが日本一になると予想していた人は少なかったはずです。リーグ3位のDeNAはリーグ1位のソフトバンクに負けるというファンの声も目立ちました」

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