違法ギャンブル胴元が「大谷翔平」の“潔白”を確信した瞬間…「オオタニはマウンドにいるのに彼の口座に動きがあった。それではっきりとわかったんだ」と裁判で証言

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「彼は本当に弱かった」

 ボウヤー被告は結審後、そのまま収監されなかった。だが、米スポーツ専門局「ESPN」に出演し、改めて水原受刑者の様子を語っていた。

「彼は本当に(ギャンブルが)弱かった。だからやりたいだけやらせた。とにかく賭けているのがイッペイだろうが、誰であろうが、たとえ彼らの飼っている犬だろうが、知ったことではなかった」

 興味深かったのは、水原受刑者と大谷の関係性だ。同局のリポーターが「水原受刑者とオオタニは、いわゆるベストフレンドであり、さらに通訳を務めていたことはあなたの儲けにどれだけ影響したのか」と聞くと、ボウヤー被告は「関係ない」と言い切った。そして、「私にはイッペイ・ミズハラよりも、ずっと名のあるクライアントがいた」と笑ってみせた。

 現地時間8月29日といえば、大谷は本拠地ドジャースタジアムでのダイヤモンドバックス戦に「1番DH」で出場し、4打数1安打。チームも完封負けを喫している。だが、現地メディアはボウヤー被告の結審や最終証言で出た水原受刑者の奇行について質問しなかった。本拠地だからか、優勝争いで厳しい試合が続いているからか――その理由は分からない。ただ言えることは胴元の収監が決まっても、「次に向かって」という前向きな気持ちに誰一人としてなれなかったことだ。時間はかかるかもしれないが、事件を忘れるしかないだろう。

デイリー新潮編集部

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