違法ギャンブル胴元が「大谷翔平」の“潔白”を確信した瞬間…「オオタニはマウンドにいるのに彼の口座に動きがあった。それではっきりとわかったんだ」と裁判で証言
大谷の潔白を証明するために
今回のボウヤー被告の最終証言には重要なポイントがいくつか含まれている。
まず、水原受刑者に判決が出た2月7日以降、収監の日時が3度も延期されている。延期された事実は日本でも報じられたが、その理由については伝えられていない。一部では体調不良との指摘があったが、詳細は不明のままだった。また、、水原受刑者側は最終答弁で自らを「ギャンブル依存症」と訴えてきたが、それは認められなかった。
「ボウヤー被告の証言によれば、傍から見た限り、水原受刑者はギャンブル依存症。でも、水原受刑者の裁判では、それを医学的に証明することはできませんでした。水原受刑者側の弁護士が、ギャンブル依存症を証明できる医者を探しているのではとの見方もありましたが……」(現地記者)
水原受刑者がペンシルバニア州の連邦刑務所に出頭したのは6月16日の正午ごろ。その間、どういった生活を送っていたかは不明だ。
ところでこの事件について、メジャーリーグ機構は、水原受刑者が大谷の個人口座を不正に利用したとの2024年の証言後も、独自の調査が続けられていたが、その理由も今回のボウヤー被告の証言で察しがついた。
「水原受刑者は、オオタニの投げていた試合中もギャンブルをやっていたと証言しました。メジャーリーグ機構も試合中にオオタニの個人口座からお金の動きがあった事実は掴んでいました。オオタニが投げる試合中、彼の指示でお金が動かされて賭けが行われていたとなれば大問題です。彼の意思でお金が動いたのではないとする客観的な証拠が欲しかったようです」(前出・同)
大谷の試合中に水原受刑者が興じていたギャンブルの対象が何のスポーツであったのかは、裁判では問われなかった。しかし、当時の水原受刑者は、大谷の専属通訳である。大谷はもちろん、エンゼルスにとっても、チームに帯同していた仲間が、自分たちの試合中にギャンブルに興じていたと証言されたのである。大谷とエンゼルスの元同僚たちの心境は察するに余りある。
「水原受刑者の裁判が行われていた頃、マイナーリーグの審判員が他スポーツのギャンブルに興じ、解雇されたという小さなニュースが報じられました。そのマイナー審判員の賭けていたネットギャンブルには野球もあり、その野球に賭けていた人たちとの間接的な繋がりが疑われ、解雇されました。メジャーリーグ機構は野球賭博には厳しいです」(前出・米国人ライター)
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