「携帯を投げつけ部下が骨折」 告発されていた新浪剛史氏の凄絶パワハラ 「“給料泥棒!”と人格否定」「襟元を掴んで罵倒する…」
携帯を投げつけられ骨折
「新浪さんが社長に就任した当時、ローソンでは携帯電話を全社員に1台ずつ、取締役には2台持たせていました。その中で新浪さんは一人で3台の携帯を持っていたのですが……」
と、ローソンの元幹部。
「会議の場で、売り上げの数字などが思ったように伸びていないとの報告があると、新浪さんは自分の携帯をその部署の担当者に投げつけるのです。私自身、そういう場面を何回も見たことがあります。新浪さんは若手社員にはそういった姿を見せず、部長職以上が参加する会議で携帯を投げる。ある幹部は、携帯を投げられたせいで上半身の骨が折れてしまったと言っていましたよ」
携帯を投げつけ、上半身を骨折させる。これはパワハラどころの話ではなく、傷害事件である。被害者の「人権」がないがしろにされていることは指摘するまでもあるまい。
「ウチはドコモの携帯を使っていたのですが、壊れた携帯を修理に出すと、ドコモの担当者は“携帯は電話をかけるもので投げつけるものじゃないんですよ……”と嘆いていました。平均すると月に3回は携帯を壊していたので、一度、修理費用がどれくらいかかっているのか新浪さんに見せよう、という話になった。旗振り役を担ってくれたのは、新浪さんのことをバカにしている、三菱商事時代の新浪さんの先輩でした」
それが奏功したのか、2カ月ほど「携帯投げつけ」はストップした。しかし、
「また我慢できずに携帯を投げ始めた。その時に新浪さんが言ったセリフが“よけるな! 受け止めろ! 携帯が壊れるだろう!”だったそうです。当初はPHSだったのですが、これは投げるとアンテナの部分が壊れる。折り畳み式携帯の時代になると、折り畳み部分が割れたりしていました。相当強い力で投げていたのでしょう」
ローソン社長時代の終盤には、
「スマホになりましたが、投げつけられたものは画面がバキバキに割れていた。新浪さんは3台持っていたので、1台くらいは壊れてもいいと思っていたのでしょうか。周囲の社員は携帯が投げられるたびに、また修理代で1万円が飛んでいく、と思っていました」
社長が幹部に携帯を投げつけ、「よけるな!」と言い放つ会議。異様の一言だ。
「投げた携帯はいつも秘書が拾っていました。新浪さんは、投げて壊した携帯からSIMカードを抜いて別の携帯に差し入れて使うということをやっていたので、彼のデスクにはSIMカードを携帯から取り出すためのクリップがいつも置いてありました」
ストレスで尿が出ないように…
新浪氏による「パワハラ加害」の事例は他にもある。
「運営本部のある幹部は、来る日も来る日も新浪に“前年比売り上げ何%上げるって言っただろう!”などと数字について詰められていました。会議の時は必ず、電話でも毎日のようにプレッシャーをかけられていました」
そう明かすのは、ローソンの元役員。
「ある時、その幹部とトイレで一緒になると、一体いつまでトイレにいるのかっていうくらい長い時間いるので聞いてみたら“尿が出ない”と。別の日にもトイレであさっての方を向いてトローンとした目でボーッとしていたので声をかけたら、“いや、ストレスで……”と言っていました。連日新浪に詰められたせいで精神的に参って排泄障害になってしまったのです」
新浪氏の「パワハラ加害」の被害者たるこの幹部氏は、ある地方の店舗を束ねるスーパーバイザーを務めていた時、店で泥棒を捕まえて新聞に載った。それを見た新浪氏が幹部として登用したという。
「この幹部は課長、部長、役員、とトントン拍子で出世しました。でも彼は新浪が社長になってから一気に老けましたし、排泄障害のせいで腎臓を悪くしたのか、一時期顔がドス黒くなっていました。ただし、新浪がいなくなってからは“尿の出が良くなった”とホッとしていましたよ」(同)
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